ゲノム編集技術CRISPR/Casを用いて大腸菌集団に動画データを分散記録、読み出すことに成功
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2017.07.14

ゲノム編集技術CRISPR/Casを用いて大腸菌集団に動画データを分散記録、読み出すことに成功


CRISPR/Cas encoding of a digital movie into the genomes of a population of living bacteria. Nature(2017)doi:10.1038/nature23017/Extended Data Figure 1
 動画データといっても非常に小さな、短時間のもの(36ピクセル×26ピクセル×5フレーム)ですが、生物(大腸菌)のゲノムに任意のデジタル情報を記録し、1週間程度培養・増殖させた後に読み出すことに成功した研究が報告されています。

 情報を遺伝子配列に変換するルールは、核酸が4種類すなわち2ビットであることを利用し、C=00, T=01, A=10, G=11という具合です。動画を構成する36ピクセル×26ピクセルの各画像は各ピクセルの位置と色、さらに読み出し時の正確さの確認に用いるチェックサムデータを含む104個の短いパケット配列に分割されます。これらの人工核酸はそれぞれがゲノム編集システムCRISPR/Casに用いることの出来る配列となっており、これらを人工核酸配列をまとめて大腸菌に遺伝子導入しています。

 面白いのは1匹の大腸菌に全情報を入れるのではなく、大腸菌集団に分割して情報が記録されている点です。集団内の動画情報を注入された大腸菌は、それぞれが増殖しますが、実験では1週間培養した後でも、丸ごと溶かして核酸を抽出し、ショットガン遺伝子シークエンサーでゲノム配列を読み取ることで元の動画情報を取り出せることが示されています。

 今回成功した情報量は、我々が現在コンピューターで使う情報量に比べれば微々たるもの(2.6kbyte)ですが、この方法はいくらでも改良、改善の余地があるはずです。さてどんな使い道が出てくるのでしょうか。

 DIYバイオ的に面白い使い方無いでしょうか。自分の腸内細菌群に秘密情報を隠すのはどうでしょう。

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