人工肉プロジェクトShojinmeat(精進ミート)の定例ミーティングに参加してきた。高校生からオッサンまでバイオハッカーが集合!
カテゴリー:ビジネス・ベンチャー(記事数:8)

2017.08.29

人工肉プロジェクトShojinmeat(精進ミート)の定例ミーティングに参加してきた。高校生からオッサンまでバイオハッカーが集合!


 Shojinmeat projectは日本発の家畜に頼らず人工的に培養で「純肉」を作ろうとするプロジェクト。本プロジェクトでは誰でも参加出来るミーティングを定期的に開催しており、今回、東大本郷キャンパス近くのLabcafeで開催されたミーティングに参加してきました。当日参加したのは、Shojinmeatの中の人として活動している人を含め30名程度、年齢層は下は高校生から上はオッサンまで、バイオ系研究を職業とするガチの人もいれば、メディア関係、ニコニコ研究会関係、大学ではバイオ専攻だったけど実験しない仕事についてしまい実験したくてやってきた人、バイオアートがやりたくて来た人など様々でした。

Shojinmeat Projectは2年前の活動開始初期に紹介してます↓


↑Shojinmeatの羽生雄毅氏による短期集中起業カリキュラム「Global Solution Program」の結果報告。これは米シンギュラリティー大学で行われた社会課題のソリューションをテーマとした約10週間のプログラムで、羽生氏は先日日本で初めて開催されたシンギュラリティ大学主催のコンペティション「Global Impact Challenge」で優勝し、このカリキュラムへの無償参加資格をゲットしています。このカリキュラムはほぼ招待者のみ約90名が参加し、会場提供はNASA、資金提供はGoogle、10週間にわたり凄まじい密度でリーダー教育がされ、羽生氏に言わせるとこの10週間の経験を消化するには10年はかかるだろうとのことでした。

 
 写真はミーティング参加2回目という三浦氏によるSingularity Universityの説明。彼女はShojinmeatの中の人では無いようですが、本定例ミーティングでは一般参加者のプレゼンも可能です。三浦氏は先日まで米国で開催されていたシンギュラリティ大学のサミットに参加していたとのこと、このイベントは全世界から1600人ぐらい参加者がありましたが、日本人の参加者が10名程度しかなく嘆いておられました。シンギュラリティ大学は日本での活動も行っており、先日は米国のDIYバイオスペースの創設者を招いて行われた講演会に参加しています。
また、今年9月6日〜8日に日本で初めてのサミットが開かれます。
 福本氏による研究報告、先日、Shojinmeat Projectのメンバーで肝臓細胞を1g培養して人工フォアグラを作り食べたそうです。1g作るのにプレート20枚に細胞を播種し、腕が痛くなるぐらい頑張る必要があるそうです。味に関する言及は有りませんでした(笑)、同プロジェクトでは映画「君の膵臓を食べたい」にライバル心を燃やし、「君の肝臓を食べたい」プロジェクトを計画したいとのこと。


 ミーティングはお菓子と飲み物を広げながら、ゆるい感じで進める形式。司会進行は、先日Maker Faire Tokyo 2017の出展時にも見かけた田中氏。Maker Faire Tokyo 2017での様子はこの記事の後半で紹介しています。本プロジェクトは遠隔地から参加している人もあるため、ニコニコ生放送などでの中継も行い進められていました。


 川島氏からの技術的報告、川島氏はガチの研究者で本プロジェクトのシニアアドバイザーです。写真は自宅で肉培養するための試作培養装置。これの本物は先日のMakere Faire Tokyo 2017で展示されていました。川島氏は培養システムの専門家であり、自宅で肉を培養するために、研究所などで使われている培養液・血清、抗生物質、サイトカインなどを使わずに培養可能にするための各種代替法について説明していました。


 図は将来的な培養肉製造プラントイメージ。Shojinmeat Projectでは巨大な工場での人工肉製造から、マンションの共通スペースでの肉シェア、自宅での個人的肉製造まで様々なスケールでの実現を検討しています。Shojinmeatでは今はまだ無い「人工肉」がどのような形で社会に実装されているのかの可能性を幅広く考察しながらプロジェクトを進めています。


 試作培養装置で自宅で肉培養してみた高校生バイオハッカー佐久間氏&中塚氏による結果報告。Shojinmeatプロジェクトに参加する高校生研究者の佐久間氏、中塚氏によるプレゼンです。二人はShojinmeat projectで開発された培養装置を自宅に持ち帰り人工肉の培養実験をしてみたそうです。


↑オチw。
 プロジェクトでの成果の実証実験として、研究の成果を生かし、IgYなど多数の抗菌成分が含まれる卵白や、代替培地を用いて培養してみましたが、コンタミ問題に悩まされているようです。今後、滅菌条件などの検討を進めていくとのことでした。

 肉を家畜に頼らず人工的に製造するという行為の実用化は、畜産業界のみならず社会システムそのものの変革を意味します。そのあたりの倫理的問題も含めて様々な取り込みが紹介されていました。またメガネ型端末の社会実装が「電脳コイル」を見ればわかり、VRの社会実装がSAOを見れば分かるようにラノベ、アニメなどを「人工肉」の社会実装の実現に取り入れることをShojinmeatでは考えているとのことでした。

ちなみにShojinmeat Projectは先日のMaker Faire Tokyo 2017にも出展していました。記事として紹介する前に本ミーティングの記事を書いてしまったので併せて紹介します。


↑私がブースに行った時に立っていたのは、今回のミーティングでも司会を務めていた田中氏。


↑卓上醤油入れの容器を活用した、「卓上酵母培養装置」とのことです。現在Shojinmeatでは肉の培養液として、効果な研究用の培養液を使わず、酵母培養液を使う方法を試しています。



↑自宅設置サイズの培養装置のコンセプトモデル。狭い自宅で巨大な肉を培養しようと考えた場合にこのような形状の培養装置が好ましいと考えているとのこと。

Shojinmeatプロジェクトでは資金援助してくれるパトロンを募集しています。月額500円からOK

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