日本でDIYbioを始めるにあたって……
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07 ) student(aka)
[2018/10/16(火) 15:39]
お二方ともご意見ありがとうございます。
やはり、個人で行う分子生物学実験は日本だと厳しいですよね。
コンストラクト作製だけで片手じゃ足りない数の障壁があるような気がします。
可能なのは、「然るべき施設で作られた組換え用プラスミドを、自宅の培養設備を用いて細胞に導入し、有用機能を発現させた細胞を何かしらに利用する」というくらいだと思います。
そのためにも、自宅で細胞培養ができるようにしておくことは、無意味ではなさそう。
その「何かしら」が一番大事だっていう話なんですけどね……。

nmuさんが言うような、市井の研究に近いことと言えば、最近だとヤコウタケの栽培キット販売が思い浮かびました。
ヤコウタケ、オワンクラゲなどの特殊な生体機能を持つ生物を対象にバイオハックするのが現実的で、意味がありそうですね(アカデミアでいうところの、生物資源の探索になるんでしょうか?)。
Takuさんのおっしゃる通り、生育の難しい菌(uncultivated bacteria)や植物であれば、自家栽培法の樹立だけでも十分な成果になると思います。
バカマツタケの栽培に成功した会社の株が急騰したことから、アカデミアに限らず
<省略> [全文]

06 ) Taku(aka)
[2018/10/15(月) 15:35]

nmuさん、貴重なご意見ありがとうございます。
確かに、医薬品は特に申請の際に乗り越えなければならない壁が多いので、台所実験のレベルでは到底実現不可能かもしれませんね。

近年、海外の事例が多く取り沙汰された影響か、分子生物学的な実験によるバイオハックにアイディアが偏りがちな気がします。
個人的には、天然物培地を駆使しておもしろい能力を持つ (できればビジネスになるような能力を持つ) 細菌類を単離できるだけでも、立派なバイオハックになりうると思うのですが。
あとは、未だに自家受精による結実に成功していない園芸植物の突然変異体を単離するとか。
(ぱっと思いつくままに書いてますので、思慮不足であること、ご容赦ください)

各人が持っているアイディアを自由に交換したり、専門的またな経済的な実現可能性を話し合ったりする場だけでも、充実していけばいいのですが。

05 ) nmu(nico)
[2018/10/06(土) 14:59]
国立研究所の研究者です。
バイオハックと言っても、一般人向けにGFPを大腸菌に発現させる実験であれば、社会人のお小遣いの範囲でできるかと思います。リバネス社の企画で実験体験や研究室の貸し出しなどが不定期であるので、それに参加することもできるでしょう。
一方で、製薬企業や国公民間問わず研究所の研究者が職務外の興味で行うレベルのバイオハックは日本では実現困難だと思っています。例えば、インスリンを調製できたとして、そのプロダクトの評価には高額な機器が必要です。

思いつく範囲では、生物の分類学や生態学の分野では、専門家が把握できていないことが多いので(もともと市井の研究者が活躍していた分野なので)、新規な知見が得られると思います。
例: A種と近縁の種B,C,Dがいた場合、これらA~Dは互いに遺伝的にどの程度離れているか?

04 ) Taku(aka)
[2018/09/28(金) 10:47]

民間製薬企業で研究者をしています (27歳) 。
私も、数年前から興味があり、国内にいいチームができないか探しているのですが、なかなか自分の興味と合った方々には巡り会えず....
個人的に始めていくものなんですかね?

有識者の方がいらっしゃいましたら、このスレッドに便乗して教えていただきたいです。

03 ) komuro(aka)
[2018/09/15(土) 22:03]
私もDIYバイオを知り、最近興味を持って調べ始めているんですが、情報が少なすぎてどうしたらいいのやらと思っています・・
いろいろお話を聞かせてください。

02 ) student(aka)
[2018/09/14(金) 19:18]
2. 試薬の購入が実質不可能である
日本の代理店は個人への販売を行なっていないため、海外から輸入する必要がある。
PCR用酵素のチューブ一本分で輸入費が数千円になることもある。
これでは、いくらDIYで遠心機やPCRを安く作れても、肝心の実験ができない。
みんなどうしてるんですかね……。
ウェット実験に関してはお金持ちの娯楽になってるような……。

3. 遺伝子組換え実験の法律の制限が厳しい。
第二種使用等(P1, P2といった封じ込め環境下での実験)に関しても、遺伝子組換え産物の取り扱いには十分な注意を払う必要がある。
仮に上記の試薬購入問題をクリアしたとしても、遺伝子組換え産物は個人で保管する必要があり、 ソフトウェアの頒布のように、作製した実物を配ることはできない。
これは、市民科学とマッチしない。

以上の問題点のために、マーカス・ウォールセンが著書バイオパンクの中で示す、アメリカが主導するDIYbio(個人的にはミニマムな製薬産業という印象)は日本ではできない現状にあります。
可能なのは、「DIYbioを楽しむこと」そのものであったり、芸術方面での利用であったりに限られます。
それ
<省略> [全文]

01 ) student(aka)
[2018/09/14(金) 19:17]

生命科学系大学院の博士課程に在籍しています。
「バイオの民主化」と謳われ、勢いを増すDIYbioを嬉しく思っています。
最近になって興味を持ち、DIYbioを始めるために、半年ほど情報収拾をしました。
DIYbioの問題点や、これからの方向性を整理・共有したいです。
とりあえず、これまでに私が感じたことを、この掲示板をお借りして話させていただきます。

1. 日本ではコミュニティが小さい
国際的DIY展示会のMAKER JAPAN 2018では、バイオロジー関連出展者は両手で数えられる程度でした。
日本で現在特に大きいDIYbio団体は、Shojinmeat, BioClub, YCAM, FabLabくらい。
オープンサイエンスの流れを受けて勃興したはずのDIYbioが、日本では結局小さなコミュニティで共有されるのみになっている。
ウェブだと、個人ブログかバイオハッカージャパン様くらいしか交流の場がない(5chにも関連スレッドはない……)。

(続く)

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