ペルチェの検索結果:17件ヒットしました
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更新時刻:2025.03.25 20:58
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2024.11.05:ペルチェ素子3段重ねで-74度、5段重ねで-92度に到達出来る。自宅DIYバイオ用に超小型の細胞凍結保存用フリーザーは実現可能かもしれない。
2022.11.17:DIY自宅バイオ民がのどから手が出るほど欲しい卓上-80℃〜-200℃冷却システムは可能か?
2020.11.09:汎用培養装置InCUBE ver.1.0完成
2020.09.29:DIY培養器内の温度をペルチェで4〜40℃に維持するには何W必要?
2020.09.10:循環する水の温度制御で培養装置内の温度をコントロールしたい
2020.04.23:自分で自宅でDIY新型コロナPCR診断をしよう(4)血液からのDNA抽出に必要な試薬と機器の準備
2019.02.14:1万円でPCR装置をDIY〜その6。サンプルを温度制御するための金属ブロックパーツをDIY
2019.02.04:DIYクリーンベンチに温度制御(加温・冷却)機能を付けたい〜72Wのペルチェじゃ非力すぎたというか保温性を上げないとダメっぽい〜
2017.12.11:1万円でPCR装置をDIYその5。必要な温度制御に成功!が、温度制御プログラム難しい。。。
2017.11.29:1万円でサーマルサイクラー(PCR装置)をDIY!その4。温度一定に維持するプログラムの動作に成功、だが温度ブレ大きい
2017.11.09:1万円でサーマルサイクラー(PCR装置)を作ろう!その3。Raspberry Piを使って電装部分を作製
2017.11.01:1万円でサーマルサイクラー(PCR装置)を作ろう!その2。制御用のモータードライバ(東芝TB66433KQ)をテスト
2017.10.22:自分でサーマルサイクラー(PCR装置)を作ろうと思います。ペルチェを買ってきて冷却・加熱能力をテスト
2016.02.23:PCR反応や各種インキュベーション用に利用出来るかも!ペルチェ温度コントローラーVPE20-30Sをテスト
2015.01.29:-20℃から110℃まで温度制御可能で、パソコンにも接続出来るペルチェ温度コントローラーを購入、これでPCRも出来る?
2014.11.26:東京ビッグサイトで開催されたDIYの祭典Maker Faire2014で見つけたDIYバイオ関連の3出展を紹介
2014.06.11:自宅で遺伝子診断するために必要な機材・試薬リスト。総額15万円ぐらい?

2024.11.05(#バイオハッカー用実験器具 #DIYバイオ(tool)の94)

ペルチェ素子3段重ねで-74度、5段重ねで-92度に到達出来る。自宅DIYバイオ用に超小型の細胞凍結保存用フリーザーは実現可能かもしれない。

↑BX.COM

下記の動画は良い動画ですね。

ただし5段でマイナス92度を達成した場合の最下段の消費電力は1層で100W(12V×7A)に到達しています。平均して常時100W消費する超低温フリーザーを実現した場合の電気代は月額3000円ぐらいになるはずです。

動画中ではペルチェ素子3段でも個々のペルチェに投入する電流を最適化することでマイナス74度まで到達しています。

動画中で使っている小型の3段ペルチェはこういうやつでしょうか?
1.5mLチューブ4本程度を凍結保存する装置ならもっと少ない消費電力で実現出来るかもしれません。

DIYするにあたり気を付けるTIPSとしては
  • 導電グリスも超低温では凍ってしまうものがあるので注意が必要
というのがあるようです。



2022.11.17(未分類(nocategory)の111)

DIY自宅バイオ民がのどから手が出るほど欲しい卓上-80℃〜-200℃冷却システムは可能か?

↑BX.COM

多段ペルチェでー100℃はいけるぜ↓って書いてあるサイトもあり、ちょっと試してみたい欲求もあるな

PU-200WLが「4段素子使用、最低冷却温度-100℃の極低温タイプ」とある。
↓これだとペルチェ4段で4000円以下だね。
DIYバイオ民としてはマイクロチューブ4本を-80℃に出来ると色々と捗るんだよね。実用的な卓上超低温フリーザーを作れる可能性は低くないかも。


↓下記の論文ではペルチェに磁気を加えて液体窒素レベルの冷却を実現する可能性について論じている。
内容はさっぱり分からんw
↓ペルチェの10倍の吸熱性能の新素子なんて研究もあるみたい



2020.11.09(#ワンルームで自給自足は可能か(incube)の5)

汎用培養装置InCUBE ver.1.0完成

↑BX.COM


色々と問題だらけだけど、とりあえず基本構造を組んでみました。美しくないなー。でも3Dプリンターでシリアル番号入りのエンブレム出力して貼り付けた笑

とりあえず何か中で培養・栽培・飼育してタイムラプス配信したい。ちなみに写真はミドリムシ培養中。こんなたいそうな装置無くても増えるけど。

搭載した機能は
(1)加温・冷却対応の温度調整機能付きの水循環(モータードライバ×ペルチェTEC1-12704、30W出力)。試してないけど加温は室温+10度。冷却は-2〜3度が限界の非力な状況かも。ダメダメならモータードライバもペルチェも高出力のやつに交換しよう。理想はどんな気温でも4℃〜37℃まで制御可能にすること。

(2)照明。10W LED(ON/OFF制御は手動)。植物栽培にはたぶんパワー足りないな。

(3)温度センサー×3(現状は(A)室温。(B)ペルチェ。(C)培養装置内部液体を測定。1-wireセンサー使用。

(4)タイムラプス撮影用Webカメラ。Raspberry専用カメラにこだわってきたけど、なんだWebカメラをUSB接続するのが簡単で安いじゃん。

制御はRaspberry Piです。電源はAC1本繋げればOKにしてあります。照明用LED以外は12V電源がメインでそこから12V→5V(DC/DC)ユニット使って5Vに落としてRaspberry Piと水ポンプを駆動しています。要素技術多いな。。。DIYバイオと言ってもこれを各個人で作れというのは酷な話かもしれない。DIY自宅培養の普及には製品化が必要だな。部品はAmazonマーケットプライスとAliexpress、Banggoodの集大成って感じ。部品代は総額で1万円は超えてないかな。

改良に関しては下記がTODOリスト(個人的メモ)



2020.09.29(#ワンルームで自給自足は可能か(incube)の4)

DIY培養器内の温度をペルチェで4〜40℃に維持するには何W必要?

↑BX.COM



↓前回の続きです。

培養器内の温度は4℃〜40℃ぐらいまで自在に制御出来ると使い勝手が良いなと思うのでペルチェ×モータードライバで加温・冷却両方出来るようにしたいです。必要な出力によってペルチェとモータードライバの選択が変わってくるのでまずは予定しているペルチェ×水冷アルミブロックでどれぐらい水の温度を制御出来るのか調べました。

↓前回と同じ仕組みです。ペルチェの下面はファンで強制冷却。上面に水冷アルミブロックを設置し、シリコンチューブで培養器につなぎます。培養器の中には水2リットル。



今回使用したペルチェはTEC1-12712です。部屋に転がっていたので。最大で15.2V×12Aまで耐えるらしい。カタログ上の内部抵抗0.97Ω


ところで、なんか最近すぐペルチェ壊れるんだけど、Amazonマーケットプレイスで中華のやつを買っているせい?通電しなくなったら壊れているんだよね?

↓まずは安定化電源に直につないで徐々に電圧を2→4→6→8Vと上げていきました。水流はオフです。水冷ブロックの中に水は入りっぱなしの状態。

それぞれの電圧の時の電流は1.25A→2.22A→3A→3.72A。実測で総抵抗値が2Ωぐらいになってる計算。それぞれの電圧の時、2Vでは26.56℃ぐらいで上げ止まり(室温+2℃ぐらい)でしたが、電圧を上げると上昇する限界温度が上がっていき8V(およそ30Wぐらい)の時には80℃を超えるようになりました。使用を予定しているモータードライバは最大4Aなので30W以内で制御出来たらよいなと思っています。

使用している安定化電源は中華の激安のやつ。たいへん便利に使ってます。
ちょっと詳しい人に質問なんですが、ペルチェって壊れないような電圧で電源に直結して使えば良いんだよね?
今回、12V電源を使って4A以内に抑えたいので下記のTEC1-12703を使うと内部抵抗3.88Ωなので12V接続時に3Aに抑えられるはずだけど実際はもっと総抵抗値高くなるのでTEC1-12704かTEC1-12705を使う感じ?
1Aとかの大容量定電流ダイオードなんて無いよね?

次に水冷ブロックが80℃まで上がった状態で水流をONにして培養器内の2リットルの水を循環させた時の温度変化が下記

水冷ブロックは一気に26℃まで温度低下。同時に培養器内の水は1℃上昇し、その後徐々に温度が上がっていくのが確認出来ました。10分で1度ぐらい。う〜ん。非力・・・・少なくとも倍ぐらいは出力必要か・・・高アンペアのモータードライバは高いんだよねぇ。。。12V以上の電源は高いしねぇ。。。。



2020.09.10(#ワンルームで自給自足は可能か(incube)の3)

循環する水の温度制御で培養装置内の温度をコントロールしたい

↑BX.COM


汎用培養装置を作る上で、温度制御をどうするかなのですが、培養装置の中を循環する液体の温度をコントロールする実験を開始しました。


テスト用の培養器として20cm四方のアクリルボックスを設置、中に1リットルほど水を入れて5V水ポンプにシリコンチューブをつないで水を装置から出せるようにしています。


加熱・冷却する部分は水冷用アルミブロックとペルチェを使用。

水冷アルミブロックはこんなやつです。



使用しているペルチェはTEC1-12704、15.2V、4A仕様。電源は12Vです。


あとは熱伝導グリス



制御ユニットはRaspberry Piと東芝のモータードライバです。

これらは以前PCR装置を作った時の装置の流用です。
前回はマイクロチューブの温度制御だけで良かったのですが今回は水1リットルを加熱、冷却する必要があります。このモータードライバは最大4.5Aなので12V使用時に54W。ちょっとパワー不足な予感もします。。。。



2020.04.23(DIY自己医療(diydrug)の11)

自分で自宅でDIY新型コロナPCR診断をしよう(4)血液からのDNA抽出に必要な試薬と機器の準備

↑BX.COM

在宅勤務だとついつい仕事の合間に自宅でDIYバイオして遊んでしまいますね。

前回↓

の続きです。まずPCR反応がうまく出来ることを確認するのが現在の目標です。
下記は前回紹介したキット付属の1ページ説明の中の「血液からのゲノムDNA抽出」部分を分かりやすくレシピにしたものです。

簡単に説明すると
血液にタンパク質分解酵素(Proteinase K)を投入、60℃10分で分解させ、エタノールでDNAを不溶化(析出)させて、洗浄して溶出して回収
って感じです。キット付属のRNase A(RNA分解酵素)は血液から抽出する時は使わないようです。

1万円以上払った(100回分だけど)キットですが、たいしたことやって無いですね。このキットを使い切ったらその辺の試薬を組み合わせて安価に抽出する方法でも確立しようかな。まあバイオ実験はとにかく工程数が多いのでキットに頼って時間短縮ってのが重要ポイントかなとも思います。

必要試薬の前準備
まずは凍結乾燥品として届いたタンパク質分解酵素(Proteinase K)を水に溶解します。100回分が2本のチューブになっているので、1本だけ溶かして今回使わない分は冷凍保存することにします。


他の会社のProteinase Kの添付文章を見ると↓Proteinase Kは-20℃で2〜3か月は安定と書いてあります。こういう場合はたいてい1年ぐらいは平気なはず。
説明書に従い1250μLの水を加えます。

加えた水はRO水(逆浸透膜で超絶精製したやつ)です。うちには海水水槽があるので自宅にRO水製造装置がありますのでそれで作った水を使います。
無い人は悔し涙を流しながら買ってください。20リットルで2180円だって↓
もしくは四谷のサイエンスバー「インキュベーター」にRO水製造装置があったので、飲むついでに店主に100円で少しクレって言えば売ってくれるかも
↓正確な液量を測りとるのに必要なのは「マイクロピペット」というグッズです。バイオの世界の「プラスドライバー」みたいなもんです。無いとかありえないのでバイオハッカー目指す人は買うと良いでしょう。俺みたいなバイオ野郎はここ20年ほど1日でハシを持っている時間よりもマイクロピペットをにぎっている時間の方が長いです。


↓いまどき1本1万円で買えます。だいたい3種類あればどんな液量も正確に測りとることが出来ます。
↓小分けにした液体を入れる定番は使い捨てのチューブです。1つの容量が1.5mLです。


Amazonで500本2000円、1個4円です。使い捨てです。
説明書によると1回のゲノムDNA抽出に必要な量は20μLみたいだけど、50μLずつ小分けにしていきます。


ちなみにチューブスタンドは3Dプリンターで作ったものです。俺も暇だな。
↓小分け完了、1個50μL入りを25本ほど


↓100円ショップのジップロックに入れて冷凍庫で冷凍保存します。Proteinase Kの元のチューブに25 mgと書いてあったので1250μLに溶かしたあとの濃度は20mg/mLです。


↓ストックは冷凍庫で冷凍保存します。バイオハザードシールはインテリアです。


噂によると家庭用冷蔵庫は定期的に少し温度を上げて霜が付かないようになっているらしいので、冷凍庫の中にさらに発泡スチロールの容器を入れて、大量の保冷剤と一緒に入れています。

↓次にWA1 Bufferというのを使えるように準備します。中身は何か知りませんが、このボトルは無水エタノール30mL入れて完成のようです。


↓無水エタノールは薬局で買えます。もしかしたら現在のコロナ騒ぎで売り切れだったりするのかも。


Amazonでも買えます。
無水エタノールって100%エタノールのことです。消毒用として売られているやつじゃダメです(あれはたぶん70〜80%)。


さて、WA1のボトルに30mLのエタノールを注ぎたいのですが、我が家には30 mLを正確にはかり取るメスシリンダーとか無いので電子天秤を使います。

まずマイクロピペットを使い1 mLちょうどのエタノールの重さを測ると0.79gのようです。すなわち30mLのエタノールは0.79x30=23.7g


↓電子天秤の上に載せて、どばどば入れます。へたなメスシリンダーを使うより重さで合せた方が正確です。これマメ知識な。


↓最後に60℃で10分間という工程をどうやるかですが、何でも良いです。今なら1万円以下で買える低温調理機とかを使って60℃一定のお湯を作れば良いんじゃないでしょうか?DIYバイオしない時は美味しい鶏ハムを作るのにも使えて一石二鳥。

今回は以前購入した冷却も加温(-20℃〜11℃)も出来るペルチェを利用した温度コントローラーを使うことにします。ちょっとファンがうるさいけどコンパクトだし1.5mLチューブ1つを温めたり冷やしたりするのには便利です。
つかこれクソ高かったので活用したい。こんな装置その気になれば2000円もあれば作れるよね。


↓装置の上に乗っているのは苦労して穴を開けたアルミブロックです。


↓裏にはパソコンのCPUとかに使う導電性グリスを塗っておきます。


これで全ての前準備が揃いました。



2019.02.14(PCR装置を作ろう(diypcr)の7)

1万円でPCR装置をDIY〜その6。サンプルを温度制御するための金属ブロックパーツをDIY

↑BX.COM


上記は完成品。1.5mLチューブ8個が立てられるアルミブロックです。1.5mLチューブだと高さが足りない感じですが、実際のPCR反応は0.5mLチューブでやる計画です。またこんな大きな穴を開けたのはPCR反応以外でも1.5mLで各種インキュベーションを行うのに使用したかったからです。いずれのチューブを使う場合もぴったりサイズではありませんので、水等を入れて使う必要がありそうです。
前回までにPCRっぽく温度制御する部分を完成させてました。↓プラスマイナス反転出来るモータードライバを使うのは回路も簡単になるし良いアイデアだと思います。

このアルミブロック部分をどうやって作ろうかずっと悩んでいたのですが
  • (1)市販品の購入
  • (2)アルミを溶かして鋳造
  • (3)アルミのブロック材を削って作る
の3択でした。
 (1)の市販品は9000円ぐらいから使えそうなものがあります。
 (2)はアルミを溶かすのはものすごく大変っぽいので、もっと融点の低いスズあたりでの鋳造ならイケるかもしれません。実際に、溶かして使えそうなスズは通販で購入することが出来ます。最悪、100円ショップで10g100円で売られているハンダを30個ぐらい溶かしたら必要量になるかも。

鉛フリーハンダが1kg4000円ほど
で、結局、今回試したのは(3)の方法です。ちょうど良さそうなサイズのアルミブロックがamazonで売ってました↓東急ハンズの販売商品っぽいです。400円とお手頃価格。

オフィシャルサイトでは30mm×30mm×20mmがありますね。0.5mLチューブ用で作るならこちらでも良いかも。

この場合もアルミである必要は無いと思います。実際100度にしかならないし、

↓穴を9か所開ける計画で黒マジックで位置を書き込みます。


↓使ったドリルは直径11mm、鉄鋼用。ホームセンターで2000円ぐらいでした。


今、Amazonを見るとこんな形のドリルも売ってますね。どんな形の穴になるんでしょうか?
万力でアルミブロックを固定し、削っていきます。ちなみに右上の穴あけポイントは100円ショップの細いドリルで穴を開けようとして途中でポキっと折れて抜けなくなりました(汗)。まあ1つ減ったけどいいか。


↓とんでもない量の削りカスが出ます。踏むとイタイです。


↓完成!!!!

ドリルの直径10mmと11mmと悩んで11mmにしましたが、10mmでも良かったかな?

削るのに必要な時間は1時間ぐらいかな?手持ちの電動充電式ドリルが1回10分ぐらいしか電池が持たないので大変でした。う〜ん、そんなに素早く温度遷移出来るPCR装置を作るつもりは無いので、超小型の単なるウォーターバスみたいな形式でも良かったかもしれません。でも下記を見ると水とアルミで熱伝導率は大きく違いそうです。
次は実際にこのアルミブロックを作製したPCR装置に載せて温度制御可能か実践してみようと思います。



2019.02.04(#DIYクリーンベンチ(clleanbench)の4)

DIYクリーンベンチに温度制御(加温・冷却)機能を付けたい〜72Wのペルチェじゃ非力すぎたというか保温性を上げないとダメっぽい〜

↑BX.COM

この写真は実験風景

先日まで作っていた無菌操作用のDIYクリーンベンチ

は幅70cmと巨大で自室のスペースをかなり使用しているので、無菌操作の時だけ使用するのは勿体ないと思っています。そこで考えているのが「インキュベーター」としても使用するってこと。クリーンベンチ兼インキュベーターなら部屋のスペースを有効活用出来そうに思います。そこでクリーンベンチに温度制御(加温・冷却)機能を付けてみることにしました。
購入したパーツは3つ、まずペルチェユニットです。ペルチェは「熱電素子」「サーモモジュール」などと呼ばれ電流を通すとモジュールの片側から、もう片側へ熱が移動する(片側が冷え、片側が温まる)というものです。


購入したのは4cm×4cmのペルチェを挟んで大きなファンと小さなファンが設置されています。ペルチェは型番を見ると6A(72W)製品のようです。これはDIYサーマルサイクラー(PCR装置)を作った時に使用したものと同じやつです。

もう一つは250円で買える温度制御ユニットです。安いけど非常に優れもので、12Vを供給し基板上の3つのボタンで設定温度をセットすると設定温度によりリレーをON/OFFを制御することが出来ます。温度センサープローブ付属。
これは以前、3DプリンターのヒートベッドをDIYする時に使ったものです。あとは12Vの電源ユニットです。10A(120W)で1000円ぐらい。見た目が可愛くないですが安いし放熱性も良さそう。
インキュベーターの上面に小さな穴を開け、ペルチェユニットを設置し下から覗き込んだところ。


さっそく実際に温度制御してみました。

上記グラフは実際にユニットを稼働させ温度変化を見たところ。「outside」が室温、「inside」がクリーンベンチの中です。夜に室温16度程度で実験開始、設置したまま朝まで放置した時の温度変化を記録しています。最初、クリーンベンチ内が室温よりも冷えていたようですが、ユニットの稼働とともに温度が上昇してます、しかし温度上昇は室温+0.6度ぐらいで止まっています。そして朝方になるにつれ(?)、室温の低下とともにクローンベンチ内の温度も下がっており、結果的に常に「室温+0.6度」ぐらいしか上昇するパワーが無いみたいです。これではちょっと使えませんね。今思うと加熱する場合は冷える側のファンはOFFにすれば良かったかな?

次に試しに別用途で作っていた20cm四方のアクリルケースにペルチェユニットを移して同様に加温実験を試してみました。(下記写真)


下記が温度変化です。今度は室温+9度程度上昇させていますが、そこで頭打ちになっています。設定は「37度一定(※37度までペルチェON、37度を超えるとペルチェOFF)」にしていたので、設定温度まで上昇することが出来ていないことを意味します。さらに、グラフの後半ではペルチェユニットのプラス極とマイナス極を反転させて冷却も試しています。冷却だと室温からー1℃程度しか出来ないようです。う〜ん、ペルチェって非力ですね。


最初に試したクリーンベンチも、後で試した20cm四方のアクリルケースも厚さ3mmの透明アクリル板で作っており、保温性は無きに等しいです(^^;、DIYクリーンベンチのサイズは70cm×60cm×60cmですので表面積は24000cm2、20cm四方のアクリルケースで3200cm2。表面積が8倍違います。ペルチェユニットの出力を3倍の200W程度にしても温度上昇はたかが知れてる?どうやら加温する装置(ペルチェ)の出力を高めるよりは保温性を高める工夫をした方が良いかもしれません。

ちなみに家庭用の電気代は100Wを24時間つけっぱなしにした場合で月間1000円ぐらいと思いますのでこのままでは電気代もバカになりません。DIYクリーンベンチは見た目も大事にしたいと思い、完全透明なアクリルで作ったので保温性を上げるために色々するのはちょっとやりたくありません。クリーンベンチをインキュベーターとして併用するのは諦めようかなと思います。



2017.12.11(PCR装置を作ろう(diypcr)の6)

1万円でPCR装置をDIYその5。必要な温度制御に成功!が、温度制御プログラム難しい。。。

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 ↑上記が1万円弱で作製したPCR装置でPCR反応に必要な94℃30秒、60℃30秒、72℃60秒を行ったところです。青色が温度、赤色が加熱/冷却の制御ログです。温度を一定に維持するところで波打っているのが分かるかと思いますが、温度制御が難しいです。。。。。現状で設定温度±1℃ぐらいで維持していますが、高価な市販のPCR装置はぴったり温度に合わしていてこんなブレはないので、まだまだですね。

 特に94℃などの高温で維持する場合と、60℃という比較的低温で維持する場合では同じアルゴリズムでは制御出来ませんでした。具体的には94℃では周囲への放熱が激しいのか温度低下が早く、94℃付近に近づくものの、ぴったり合わせようとすると94℃を超えることが出来ず、上記グラフではこれで92℃を超えてから94℃を超えるまで70秒間もかかり時間をロスしています。ただ94℃→60℃の移行は40秒、60℃→72℃の移行は10秒で完了しており市販のPCR装置を考えても悪くない感じです。まだまだ改良の余地がありますが、現状でもPCR出来そうな気がします。

以下がPythonによるプログラムです。



Pythonに慣れてないので色々変な記述があるかもしれません。個人的メモとしては
(1)atexitというモジュールで正常終了、ctrl+cでの終了含めてスクリプト終了時に実行するコードを仕込むことが出来る。これはIoTプログラムに便利!
(2)Pythonはグローバルな関数をサブルーチン内から変更したい場合は「global」宣言が必要(15行目)。参照するだけならいらない。
(3)サブルーチンは呼び出す部分より上に記述しないと参照出来ない。一番下に書くとnot definedって出る。

前回までの検討↓

で、単純に温度を超えてから加熱、冷却を制御していたのでは±4℃ぐらいの温度変動が出てしまうことが分かりましたので改良し、現在は「0.5秒前の温度と現在の温度から温度の上昇トレンドを算出して、2.5秒後の到達温度を予想、設定温度を超えているようなら加熱/冷却を止める」というものです。ただ、これだけだと前述した60℃一定に保つ時と同じアルゴリズムでは94℃一定に保つ時に問題があるので、とりあえず適当に「高温の時は加熱を少し増やす」(26行目)の処理を入れてどうにか誤魔化しています。
こういう制御をPID制御というらしいのですが、
実はこのプログラムにたどり着くまでに色々な制御方式を試したりパラメーターを調整しました↓

当初、単に設定温度に近づけば加熱/冷却を弱めれば良いんじゃないかと思っていたのですが、この方式だと、たとえば(1)20℃→70℃に加熱した時と(2)60℃→70℃に加熱した時で、どちらかがうまくいかなくなります。今の温度だけ見て制御するのはダメみたいです。

そこで数秒先の温度を予測するような現在のスクリプトにして、冷却/加熱を設定温度を超える前に行うことで、どうにかこの記事の最初の温度グラフを実現出来るようになりました。

とりあえずは今のプログラムでPCRやってみようかと思いますが、±1℃波打つのはどうにかしたいと思っています。ただし温度センサーからのフィードバックを使って制御するのはこれが限界かもしれません。というのも、温度変化があってから制御を変えてもすでに遅くで設定温度を行きすぎてしまうのです、これは温度測定の頻度を短くしても同じでした。これ以上の精度で制御するには、温度センサーの値のみに頼らず、装置内部の温度状態を予測する必要がありそうです。

下記は採用するか分かりませが机上で検討中の次世代方式の制御プログラムです。

「ペルチェ」と「センサー」部位の2コンパートメントの温度遷移モデルとして、それぞれを温度が遷移します。また3番目のコンパートメントとして室温に熱が遷移(逃げていく)部分を設定し、連立微分方程式を立ててペルチェ温度とセンサー温度をシミュレーションしました。パラメーターをモンテカルロ法で最適化したところ±1℃で制御することがシミュレーションでは出来ました(下記グラフ)。この方法だと94℃でも60℃でも同じ数式でいけますが、ただ実際の装置のパラメーターは自分で設定しないといけないんだよね。結局、この記事の上記で紹介したシンプルなプログラムをちょっと修正して使う気がします。



PCRはなかなか難易度が高いですが、同じ装置で4℃保冷庫とか、37℃インキュベーターとか、13℃一定ワインセラー(笑)とかは簡単に作れそうなので、そっちも今後作りたいなと思っています。



2017.11.29(PCR装置を作ろう(diypcr)の5)

1万円でサーマルサイクラー(PCR装置)をDIY!その4。温度一定に維持するプログラムの動作に成功、だが温度ブレ大きい

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前回までに作製したサーマルサイクラーのユニットを動作させてみました。上記は70℃一定に保つように後述のプログラムで「70℃を上回ると冷却、70℃を下回ると加熱」と動作させてみたところです。プログラムはpythonです。


↓実験風景、温度センサーをペルチェに耐熱アルミテープで貼り付けています。ペルチェに流す電源は12V


温度ログを見ると温度上昇は55℃〜65℃まで12秒かかっています。まあこんなものでしょうか?ただ、その後70℃一定に保つところがイマイチ、70℃超えると冷却、70℃超えると加熱とプログラムしていますが、-4℃〜+5℃まで大きく増減しています。温度を安定させるためには、目的温度に達するちょっと前に加熱、冷却を穏やかにするなどプログラムを工夫する必要がありそうです。

更に問題がありモータードライバには下記のように放熱フィンを貼り付けたのですが

↓これを使用



温度をサーモグラフィーで見ると

モータードライバの温度が114℃を超えていて、ちょっと上昇しすぎかなと思います。データシートには85℃以下になるように使えと書いてあります。170℃を超えると安全停止する仕組みも搭載されています。前回の実験だと12V流した場合には1.8Aぐらい流れているはず。放熱フィンにファンを付けて強制冷却させるか、連続通電するのを止めてペルチェに流す電力量を減らすかする必要があります。

あとは異常停止した後にペルチェへの電力供給をカットした方が良いのですが、どうやって実現しようかな。。。

これまでの記事↓



2017.11.09(PCR装置を作ろう(diypcr)の4)

1万円でサーマルサイクラー(PCR装置)を作ろう!その3。Raspberry Piを使って電装部分を作製

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とりあえず電装部分を組みました。右の基板はRaspberry Pi zero、左の基板にモータードライバと電解コンデンサが乗っています。おまじないに12V電源につなぐところにヒューズも設置しました。
これと12V電源と、USB電源を用意する必要があります。まだ通電してません(笑)。

★使った部品
Raspberry Pi zero(5ポンド、日本への送料含めて2000円ぐらい、国内通販は品薄なので)

温度センサーDS18B20。370円
いわゆる電子部品に相当するのはRaspberry pi、モータードライバ、電解コンデンサ、抵抗の4個だけです。
電源ユニットを入れると電気関連の部品代金は6000円ぐらいかな?

↓基板部分アップ。太い2Pソケットに12V電源をつなぎ、細い2Pソケットはペルチェに繋がっています。


↓裏面、ひどいのは分かってますw。ユニバーサル基板で裏面をつなぐのって何か良い方法あるんだろうか?


↓回路図です。


Raspberry PiはWifiドングル挿してPC経由で制御出来ますが、ゆくゆくは何かしらディスプレイとボタンを設置してスタンドアローンで使えるようにしたいですね。
ディスプレイどうしよう。
とかかな、↓まともなタッチパネル液晶も安いね入力部分どうするかな、ボタンを数個GPIOにつなぐのも良いけど面倒だな、安いUSBキーボードでもつないだ方が良さそう。このへんを合わせると総額1万円は超えちゃうかもしれません。とりあえずはPC経由で制御しようと思います。

通電して問題ないようなら、次回は温度センサーの検出値を元にペルチェに流す電流をコントロールして温度を一定に保つのにチャレンジしてみます。

このユニットを使えば-20℃とか、4℃とか、37℃とかの冷凍庫、冷蔵庫、保温装置も簡単に作れるね。



2017.11.01(PCR装置を作ろう(diypcr)の3)

1万円でサーマルサイクラー(PCR装置)を作ろう!その2。制御用のモータードライバ(東芝TB66433KQ)をテスト

↑BX.COM


前回↓の続きです。

PCR装置を作るにはペルチェを使って、流す電流のプラス/マイナスを反転させることで加熱、冷却を制御すれば良いと思うのですが、その制御は「モータードライバー」ってのを使ったら良いっぽい。購入したのは下記のパーツ。東芝製で280円。
最初、MOS FETってトランジスタの大容量版みたいなのを使おうと思っていたんだけど、プラスマイナスの反転回路がタイミング間違うとショートしそうで怖くて、調べると電流方向反転も出来てメカニカルなリレーでも無いので高速でON/OFFしてPWM制御も出来る「モータードライバー」ってのがあるのに行き着きました。このチップ、3.3V、50μAの電流で10〜45V、最大4.5Aの出力を制御出来るみたいで、トランジスタ挟まなくてもRaspberry PiのGPIOシグナルから直接制御出来そう(※間違っていたら教えてください(^^;)。


↑実験風景。

↑回路

モータードライバ説明書の参考回路図に入力電源の手前にコンデンサ挟めと書いてあるので、470μF、最大35Vの電解コンデンサ入れてます。

そして、今回はRaspberry Piを使わずに、単3電池×2に、一応200Ωほど抵抗挟んで(必要?)、IN1、IN2に電圧かけてみました。すると、IN1に電圧かけた時と、IN2に電圧かけた時で、ペルチェに流れる電流が反転することを確認。成功です。

今回はしてませんが、このモータードライバはON時の内部抵抗が0.5Ωと書いてあるので12V2Aとか流した時は1W分ぐらい発熱しそうなので、モータードライバの裏側にヒートシンクでも貼り付けた方が良さそうです。

次はRaspberry PiのGPIOでON/OFFを制御出来るようにして、温度センサーも接続して、指定の温度に維持するのにトライしてみようと思います。



2017.10.22(PCR装置を作ろう(diypcr)の2)

自分でサーマルサイクラー(PCR装置)を作ろうと思います。ペルチェを買ってきて冷却・加熱能力をテスト

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 1年半前にKickstarterに10万円以上も出して出資した遺伝子実験用オールインワン装置「BentoLab」が当初の出荷予定から1年経過しても送られてくる気配が無いので自分でサーマルサイクラーを作ろうと思います。

 最近、本当にクラウドファンディングとか計画する連中のルーズさにはウンザリ。クラウドファンディングの仕組みも良くないかもね。いったん資金調達した後のプロジェクト進行に対するインセンティブが無いからね。

買ってきたのはAmazon.co.jpで売っていた下記のペルチェユニット。「ペルチェ」とは電流を流すと、表から裏に温度を移動させる素子です。パソコンの中でCPUの冷却とか、ビジネスホテルの小さい冷蔵庫とかの冷却に使われています。




2つのファン付きで送料込み2220円ほど。

上下には大きなファン(90mm四方)と小さなファン(40mm四方)がついており、放熱用のアルミ製ヒートシンク(100mm四方、45mm四方)を挟んでペルチェが設置されています。ファンはいずれも12V(ブラシレス、DC)仕様です。

ペルチェ自体は「TEC1-12706」という型番で300円ほどで買えます。↓
スペックシートを見ると、最大電圧15.4V、最大電流6A、最大温度105℃。サーマルサイクラーを作るにはファンは1個で良いので大きな90mmファンを使う事として、小さな40mm四方のファンは取り外したところペルチェが見えました。

手前にペルチェが露出しており、奥側はファンがついています。ユニットの右側がファンを動かすための12V電源、左側が可変で電圧をかけられる安定電源装置です。

遺伝子を増幅するPCR反応は、95℃、60℃、70℃の温度変化を1分以内に繰り返し行うことが必要です。
そこで、とりあえずペルチェに電圧を加えてみて、どれぐらい冷やしたり、温めたりできるか調べてみます。

↓上から見たところ、


90mmファンには12Vを別電源で加えて全力で動作させておくこととして、ペルチェに電圧を変化させることの出来る安定電源をつなぎ、温度を調べました。温度はサーモグラフィーで測定。

●温める能力テスト
実験時の室温は22℃ぐらいです。




かけた電圧電流ペルチェ表面の温度
1V 0.3A 30℃
2V 0.6A 40℃
3V 0.8A50℃
4V1A60℃
5V 1.24A 70℃
6V1.4A80℃
7V1.5A 88℃
8V1.64A 98℃
9V 1.9A 110℃

8V、1.64A(12Wぐらい)流すことでPCR反応に必要な95℃を作り出せることが分かりました。これはペルチェの反対側でファンが全力運転している状況ですので、ファンを切ればもっと低電力で実現可能と思います。

市販のサーマルサイクラーもファンは冷却時のみ動作しているような気がします。

●冷却能力テスト
次に冷却能力をチェックしました。これは、もしかしたら必須ではないかもしれませんが、PCR反応をうまく、短時間で行うためには速やかに冷却させることが好ましです。

これは、ペルチェに入る電極をプラスとマイナス逆にして冷却能力をためしてみました。




かけた電圧電流ペルチェ表面の温度
1V0.3A 15℃
3V 1A10℃
6V 2A -10℃
9V 3A -18℃
12V 4A-16℃

わずか1V、0.3Aで室温からの温度低下が確認出来ます。そして6V、2Aで-10℃に到達。その後、9V、3Aで-18℃に達しましたが、それ以上は冷えないようです。

このユニットのみでPCR反応に必要な加熱、冷却は行えることが分かりました。これからサーマルサイクラー作っていきますが、1万円以下で作れるんじゃないかな。

溶液を入れる0.6mlチューブを挿入するアルミのヒートブロックをどうやって作るかが一番の課題と感じます。アルミブロックにドリルででかい穴を開ければよいかな?
温度制御は、Raspberry Piを使う予定です。電圧を可変にするのは面倒だし金かかりそうなので、12V電源に反転回路(リレーを使う)をつなぎ加熱と冷却を変更、そして温度制御はSSR(ソリッドステートリレー)を使って、PWM(Pulse Width Modulation)方式で電力量をコントロールすることで実現しようかと思っています。

以下参考

 Keyword:サーモグラフィー/4



2016.02.23(#バイオハッカー用実験器具 #DIYバイオ(tool)の21)

PCR反応や各種インキュベーション用に利用出来るかも!ペルチェ温度コントローラーVPE20-30Sをテスト

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DNAを電気泳動する部分は確立出来たので、次はPCR反応をどうにかしないといけません。OpenPCRとか比較的安い装置もあるけど、安価?安いといっても10万円近く。高すぎだろ。私の感覚ではPCRしてDNA分析を趣味で楽しむとしたら、PCR装置自体は3万円ぐらいでどうにかしたい気分です。

そんなケチケチ精神で以前に38000円で購入していたペルチェ温度コントローラーを試してみました。

この装置は写真の金属部分の温度をペルチェ素子を使って?20℃〜110℃まで制御可能です。

↓実際に温度制御しているところの動画


PCR反応には94℃→60℃→74℃といった温度変化を30回ぐらい繰り返さないといけません。動画では25℃設定→60℃設定→94℃設定→4℃設定と変えて試しています。

25℃→60℃に上昇する時
30秒で50℃まで上昇、58℃になるのに1分、58→60℃に1分かかっています。他の温度変化も似たようなものでした。どうも装置が60℃ぴったりで上昇を止めるために設定温度に近づくと過熱をゆるやかにしているように見えます。

この装置はRS-232Cでパソコンから制御出来るそうなので、たとえば60℃に設定したい時でも80℃に設定して、59℃ぐらいになったら設定を実際に60℃にする等の細工をすれば1分以内に目的温度に移行出来そうです。PCRに使えそうな気がしてきました。

とりあえず大変だけど手動制御で30サイクル(温度変更90回かぁ)温度を変更してPCRしてみるか(汗)

ペルチェを使えば、簡単なウォーターバスや、ちょっとした?20℃保管庫なども作れそうですね。現在、いくつかの試薬を自宅の冷凍庫と冷蔵庫に入れていてツマに不評なので自室に保管庫が欲しいところです。



2015.01.29(#バイオハッカー用実験器具 #DIYバイオ(tool)の10)

-20℃から110℃まで温度制御可能で、パソコンにも接続出来るペルチェ温度コントローラーを購入、これでPCRも出来る?

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先日の記事で少し書きましたが、-20℃から110℃まで温度を制御出来るペルチェ温度コントローラーを購入しました。税抜き38000円と高い装置ですが、OpenPCRの半額です。

 この装置はパソコンなどにRS232Cで接続して温度をプログラム制御出来ますので、うまくやればPCR反応を行うことが出来るはずです。また「37℃で一晩」などのバイオの実験に必要な様々な温度条件を作り出すことが出来るのではないかと期待しています。

 また、実際に使用したら紹介します。



2014.11.26(バイオハッカーイベント(event)の4)

東京ビッグサイトで開催されたDIYの祭典Maker Faire2014で見つけたDIYバイオ関連の3出展を紹介

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 先日、DIYバイオの出展が無くて嘆かわしいなどと言っていましたが、失礼しました。会場に行ってみたところ大変興味深い3件のDIYバイオの出展を発見することが出来ましたので紹介します。

↓会場の様子です。300以上の団体・個人がブースを出しており大変な混雑でした。


(1)研究装置を作る会「植物育成装置re:make」
発泡スチロールの容器を使い植物の水耕栽培を電子制御する装置「植物育成装置re:make」が展示されていました。Arduino MEGAを制御ユニットとし、温度、湿度測定に加え、光合成のためのLED制御、除湿のためのファンの制御、水循環のためのポンプ制御、水温調整のためのペルチェが搭載されています。

 自作PCRはすでに作っている人がいるので、今回はこの装置を展示したそうです。何か作りたいものがあれば協力しますよーと言われていました。



(2)東京デバイセズの生体シグナル検出関連各種ツール
岩淵技術商事株式会社運営の「東京デバイセズ」の出展です。生体関連センサーとしてArduino用の赤外線アナログ心拍(脈拍)センサーシールド、Bluetooth搭載の脳波測定バンド、USB接続の汎用筋肉電位センサモジュールなどが展示されていました。いずれもインターネット通販可能です。↓




(3)株式会社 鳥人間のNinja PCRとDNA障子
株式会社鳥人間の出展です。先日紹介したリバネス社で販売しているNinjaPCRの開発元とのことです。代表の方はTED×TOKYO2014でNinjaPCRの開発などに関するスピーチを行ったとのこと。また、メタン生成細菌の全ゲノム120万塩基を印字した「DNA障子」を展示していました。



 今回は300団体中3団体(およそ1%)がDIYバイオ絡みの出展だったことになります。今回紹介した3団体が全く異なる分野で出展していることから分かるようにDIYバイオは様々な可能性があります。将来的にはDIYバイオに分類される出展がMaker Faireの半分ぐらいを占める可能性があるんじゃないかと思っています。

写真を撮らせてもらい、紹介する許可を下さった3団体の方、ありがとうございました。



2014.06.11(コラム(text)の4)

自宅で遺伝子診断するために必要な機材・試薬リスト。総額15万円ぐらい?

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これまで、PCRプライマーとPCRマスターミックスの入手ルートを確立しました。

この他に自宅で遺伝子診断するために必要な機材をリストアップすると

(1)サンプルを扱うためのチューブやマイクロピペット
この手の小物は一般の通販サイトで入手することが出来ます。
マイクロピペットに関してはDNA抽出からPCRまで考えると以下の3種類(1つ9000円程度)は揃えたいところです。
マイクロピペット用の使い捨てチップは以下の2つが安そうです(1000本で2000円程度)
(2)DNA抽出試薬
当サイトでもキッチンにある薬品などを使って抽出する方法を紹介しました↓
以下のサイトでも抽出を試みています。↓
(3)サーマルサイクラー
これは有名なOpenPCRがありますが、直接購入したとしても送料を含めて7万円程度と少し高いです。
以下の温度コントローラーはパソコンに接続して温度を制御することが可能で4万円程度です。これで代用出来ないかと考えています。(4)電気泳動装置
以下のサイトで電気泳動槽の自作を試みています。↓
市販品も3万円以下であります↓
(5)撮影装置
以下のサイトで安価に自作しています。
(6)DNA染色試薬
PCR後のDNAを電気泳動し撮影する場合に必要なDNA染色試薬を手に入れる必要があります。一般的に研究所で使用されているエチジウムブロマイド(通称エチブロ)は発ガン性のある物質でなかなか個人で入手しにくいはずです。何か良い代替品は無いでしょうか?

まだ値段や入手ルートが不明なものもありますが、総額15万円程度という感じでしょうか。




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更新時刻:2025.03.25 20:58