2019.02.14
1万円でPCR装置をDIY〜その6。サンプルを温度制御するための金属ブロックパーツをDIY
上記は完成品。1.5mLチューブ8個が立てられるアルミブロックです。1.5mLチューブだと高さが足りない感じですが、実際のPCR反応は0.5mLチューブでやる計画です。またこんな大きな穴を開けたのはPCR反応以外でも1.5mLで各種インキュベーションを行うのに使用したかったからです。いずれのチューブを使う場合もぴったりサイズではありませんので、水等を入れて使う必要がありそうです。
前回までにPCRっぽく温度制御する部分を完成させてました。↓プラスマイナス反転出来るモータードライバを使うのは回路も簡単になるし良いアイデアだと思います。
このアルミブロック部分をどうやって作ろうかずっと悩んでいたのですが自分でサーマルサイクラー(PCR装置)を作ろうと思います。ペルチェを買ってきて冷却・加熱能力をテスト /バイオハッカー・ジャパン 1 users 1万円でサーマルサイクラー(PCR装置)を作ろう!その2。制御用のモータードライバ(東芝TB66433KQ)をテスト /バイオハッカー・ジャパン 1万円でサーマルサイクラー(PCR装置)を作ろう!その3。Raspberry Piを使って電装部分を作製 /バイオハッカー・ジャパン 1万円でサーマルサイクラー(PCR装置)をDIY!その4。温度一定に維持するプログラムの動作に成功、だが温度ブレ大きい /バイオハッカー・ジャパン 1万円でPCR装置をDIYその5。必要な温度制御に成功!が、温度制御プログラム難しい。。。 /バイオハッカー・ジャパン
の3択でした。
(1)の市販品は9000円ぐらいから使えそうなものがあります。
(2)はアルミを溶かすのはものすごく大変っぽいので、もっと融点の低いスズあたりでの鋳造ならイケるかもしれません。実際に、溶かして使えそうなスズは通販で購入することが出来ます。最悪、100円ショップで10g100円で売られているハンダを30個ぐらい溶かしたら必要量になるかも。
鉛フリーハンダが1kg4000円ほど
で、結局、今回試したのは(3)の方法です。ちょうど良さそうなサイズのアルミブロックがamazonで売ってました↓東急ハンズの販売商品っぽいです。400円とお手頃価格。
オフィシャルサイトでは30mm×30mm×20mmがありますね。0.5mLチューブ用で作るならこちらでも良いかも。
この場合もアルミである必要は無いと思います。実際100度にしかならないし、
↓穴を9か所開ける計画で黒マジックで位置を書き込みます。
↓使ったドリルは直径11mm、鉄鋼用。ホームセンターで2000円ぐらいでした。
今、Amazonを見るとこんな形のドリルも売ってますね。どんな形の穴になるんでしょうか?
万力でアルミブロックを固定し、削っていきます。ちなみに右上の穴あけポイントは100円ショップの細いドリルで穴を開けようとして途中でポキっと折れて抜けなくなりました(汗)。まあ1つ減ったけどいいか。
↓とんでもない量の削りカスが出ます。踏むとイタイです。
↓完成!!!!
ドリルの直径10mmと11mmと悩んで11mmにしましたが、10mmでも良かったかな?
削るのに必要な時間は1時間ぐらいかな?手持ちの電動充電式ドリルが1回10分ぐらいしか電池が持たないので大変でした。う〜ん、そんなに素早く温度遷移出来るPCR装置を作るつもりは無いので、超小型の単なるウォーターバスみたいな形式でも良かったかもしれません。でも下記を見ると水とアルミで熱伝導率は大きく違いそうです。
次は実際にこのアルミブロックを作製したPCR装置に載せて温度制御可能か実践してみようと思います。
Category:PCR装置を作ろう
※当サイトで実施している実験において使用している試薬・機器は全て一般の人が購入・入手可能なものです。入手方法は過去に紹介されているはずですが、見つけられない場合はコメント欄等でお問合せください。
コメント
いいっすね!=242
001 [02.14 16:51]Sweet‘★1@NetHine:初号試作としては上出来じゃないですか? ↑(16)
002 [02.14 17:02]Sweet‘★1@NetHine:ステップドリルは「穴掘り」じゃなく「1本でいろんな直径の穴を開ける」道具ですね。アルミの切削は切削オイルなしで良かったかしら?負荷が減れば作業は楽になると思いますよ ↑(16)
003 [02.14 20:24]ふぇちゅいん(管理人) TW★70:なんと!!!オイル使用とは知らなかった。。。。。 ↑(11)
004 [02.15 07:51]い@Au:穴あけ前にポンチでくぼみ作らなかった?穴の位置が凄くズレている。 ↑(9)
005 [02.15 08:49]ふぇちゅいん(管理人) TW★70:>>004 素人なんでねぇ。途中で思いついて、ポンチ持ってないので代わりに細いドリルで少しだけ穴あけてスタートすると良い感じだったので、今後は大丈夫かと ↑(9)
006 [02.15 10:32]。。。:サーミスタで温度制御してるウォーターバスに穴あけた発泡スチロールを浮かべるとかが楽ちんなんじゃ。。。専門は化学なので詳しくないですが。 ↑(12)
007 [02.15 10:55]。。。:ああ、自動でやろうとすると、ウォーターバスの温度制御じゃだめなんですねぇ。無知ですみません ↑(12)
008 [02.15 13:03]ぽきっと俺でw@Biglobe:ポキっと折れでの下り理解に暫く時間がかりましたのよ。。。ドリルや工具は藤原産業(Eバリュー)や高儀がそれなり良い品質でサンデーメカニックにオススメ。ドリルはチタンコーティングのセットで2000円位で買えると思うよ。 ↑(11)
009 [02.15 13:09]ぽきっと俺でw@Biglobe:https://www.amazon.co.jp/Value-鉄工用ドリルセット-チタンコーティング-21本組-ETD-21S-T/dp/B003EIC44Kこれや。1600円で10mmまで21本。 ↑(8)
010 [02.15 13:13]ふぇちゅいん(管理人) TW★70:>>008 すみません。今気が付きました。直します。 ↑(10)
011 [02.15 13:14]ふぇちゅいん(管理人) TW★70:https://www.amazon.co.jp/dp/B003EIC44K 009のリンクに「10mm以上の穴を開ける時は半分サイズの下穴開けろ」って書いてありますね。そんなもの? ↑(13)
012 [02.15 13:17]ぽきっと俺でw@Biglobe:1本2000円もしてチタンコーティング無しって...。しかも時間掛かるし何かの修業がしたかったのか?と信じたい。 ↑(10)
013 [02.15 14:08]小学三年生:チューブサイズが合っていない場合、水ではなくミネラルオイルを用いることが多いです。 ↑(9)
014 [02.15 18:07]。:完全にスッポリ収まるモノを想像していたけれど、半分くらいでも十分なのかな。これなら破材代と手弁当&ビールで作ってくれそうな鉄工所もありそうな気もするけど…。 ↑(15)
015 [02.15 18:34]ぽきっと俺でw@Biglobe:>11 あれ?返信ついてた。割れ防止(バリなど)とセンターズレ防止の為かな。もっとちゃんとやるならボール盤(14000円ぐらい程度)なら垂直に下ろせるし精度がでますよ。 ↑(10)
016 [02.15 18:42]ぽきっと俺でw@Biglobe:あとメガネした方が良いね。これでバイクのDISKブレーキ付きフロントフォークを穴開けて移植した時にステンレスのカスが飛んでイタッタタッってなった。あと鉄粉肺に入るとやべぇからマスクやセツダクオイルやね。 ↑(11)
017 [02.15 18:44]ぽきっと俺でw@Biglobe:オイル無しでやったみたいだけど、チュイン教授はきっと不老不死研究の為だと信じておりますよ。僕は。爆 ↑(12)
018 [02.15 22:04]Sweet‘★1@NetHine:前の鋳造云々の時にも書きましたけど、レンタル工房やホームセンター、東急ハンズなんかでボール盤を借りて作業すればより簡単且つ精度高くで出来ますよ。精度がでりゃ、今回と同じ50*50*20mmの部材を2枚重ねにして、すっぽり収まるようにも作れるだろうし。ホームセンターだと木工のみとか、持ち込み材料不可とかありそうだけど。 ↑(8)
019 [02.19 10:51]どーも:10mmの穴は結構でかいので、削る量が多い=負荷が大きく、3~5mmくらいで下穴を開けた方が、結果的には早く穴があくかなと思います。何にしても、手順としては、まずポンチで位置決め、下穴、メインですね。下穴の回数を増やせば、ドリルの負荷が減り、熱も持ちにくくなりますね。 ↑(12)
→カテゴリー:PCR装置を作ろう(記事数:6)