DIY培養器内の温度をペルチェで4〜40℃に維持するには何W必要?
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2020.09.29

DIY培養器内の温度をペルチェで4〜40℃に維持するには何W必要?



↓前回の続きです。

培養器内の温度は4℃〜40℃ぐらいまで自在に制御出来ると使い勝手が良いなと思うのでペルチェ×モータードライバで加温・冷却両方出来るようにしたいです。必要な出力によってペルチェとモータードライバの選択が変わってくるのでまずは予定しているペルチェ×水冷アルミブロックでどれぐらい水の温度を制御出来るのか調べました。

↓前回と同じ仕組みです。ペルチェの下面はファンで強制冷却。上面に水冷アルミブロックを設置し、シリコンチューブで培養器につなぎます。培養器の中には水2リットル。



今回使用したペルチェはTEC1-12712です。部屋に転がっていたので。最大で15.2V×12Aまで耐えるらしい。カタログ上の内部抵抗0.97Ω


ところで、なんか最近すぐペルチェ壊れるんだけど、Amazonマーケットプレイスで中華のやつを買っているせい?通電しなくなったら壊れているんだよね?

↓まずは安定化電源に直につないで徐々に電圧を2→4→6→8Vと上げていきました。水流はオフです。水冷ブロックの中に水は入りっぱなしの状態。

それぞれの電圧の時の電流は1.25A→2.22A→3A→3.72A。実測で総抵抗値が2Ωぐらいになってる計算。それぞれの電圧の時、2Vでは26.56℃ぐらいで上げ止まり(室温+2℃ぐらい)でしたが、電圧を上げると上昇する限界温度が上がっていき8V(およそ30Wぐらい)の時には80℃を超えるようになりました。使用を予定しているモータードライバは最大4Aなので30W以内で制御出来たらよいなと思っています。

使用している安定化電源は中華の激安のやつ。たいへん便利に使ってます。
ちょっと詳しい人に質問なんですが、ペルチェって壊れないような電圧で電源に直結して使えば良いんだよね?
今回、12V電源を使って4A以内に抑えたいので下記のTEC1-12703を使うと内部抵抗3.88Ωなので12V接続時に3Aに抑えられるはずだけど実際はもっと総抵抗値高くなるのでTEC1-12704かTEC1-12705を使う感じ?
1Aとかの大容量定電流ダイオードなんて無いよね?

次に水冷ブロックが80℃まで上がった状態で水流をONにして培養器内の2リットルの水を循環させた時の温度変化が下記

水冷ブロックは一気に26℃まで温度低下。同時に培養器内の水は1℃上昇し、その後徐々に温度が上がっていくのが確認出来ました。10分で1度ぐらい。う〜ん。非力・・・・少なくとも倍ぐらいは出力必要か・・・高アンペアのモータードライバは高いんだよねぇ。。。12V以上の電源は高いしねぇ。。。。

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コメント

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001 [09.29 14:31]Sweet‘★1@NetHine:ペルチェの破損については多様な原因が考えられるようですが、熱サイクル、結露、素子自体の余力の不足が考えられそうです。(検索結果を書き連ねただけですけど) 加熱はヒーターに任せるだけでもペルチェ素子への負荷はだいぶ下がりそうですが如何でしょうか? → http://ham-ham-ham.com/pc.technical.naga.... (2)
002 [09.29 20:11]ななしさそ★54:実際、加熱はヒーター、冷却は冷凍機で微妙な温度調節はヒーター側、てのが精密インキュベーターのお約束ですよね。なので?昼のソーラーパネルで冷凍機を動かして氷作って、ヒーターと循環水の下限で一定温度を保つ、が王道なんですが、いかんせん工作が面倒でかつ、場所食うw (2)
003 [09.30 01:51]Sweet‘★1@NetHine:そもそもペルチェ素子は熱エネルギーを表裏で移動させて温度勾配を作るものであって、80度になってる=ジュール熱で素子を焼いてるだけ なんじゃないの? (2)

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