素人がキッチン用品を使ってDNAを抽出する方法(イチゴからDNAを抽出する場合)
カテゴリー:実験方法(記事数:7)

2013/11/01

素人がキッチン用品を使ってDNAを抽出する方法(イチゴからDNAを抽出する場合)

イチゴから抽出されたDNA(リンク先より)
イチゴから抽出されたDNA(リンク先より)
 以前に紹介したアメリカのバイオハッカー推進団体ジェンスペースのサイトで方法が紹介されています。キッチンにあるような材料のみを使って、目に見える形で楽しくDNAを抽出する方法が紹介されています。子供にバイオに対する興味を持たせるためのイベントに使えそうです。

必要な材料

方法
  • ステップ1:イチゴ、塩、洗剤。肉軟化剤を封の出来るビニール容器に入れる。
  • ステップ2:手作業で良くつぶす(5分ぐらいかけて、スムージーのような状態に)
  • ステップ3:少し水を入れて、さらによく混ぜる。
  • ステップ4:ビニール容器に入っているスムージー状態のイチゴをコーヒーフィルターを用いて濾過する。フィルターで濾過された溶液は白みがかったピンク色をしている。濾過には少し時間がかかる。
  • ステップ5:濾過した溶液を背の高い透明なグラスに入れる。グラスを斜めに傾けて、冷蔵庫または氷で冷やしておいたアルコールを壁面を伝わらせてそっと入れていく。(下がスムージー、上がアルコールの2層になるように、アルコールは3cmぐらいの厚みになるまで入れる)
  • ステップ6:グラスをテーブルの上に置き、しばらく待つと、徐々に下側のピンクの層と上のアルコールの層の間に白い「もやもや」した層が出来はじめる。これがイチゴのDNA
  • ステップ7:割り箸で巻き付けてDNAを回収する。
各段階の説明
  • ステップ1:他の植物・動物などからもDNAは抽出出来るが、イチゴは8倍体DNAを持っており(人間は2倍体DNA)大量のDNAを含んでいるため抽出しやすい。また手作業で潰しやすい。
  • ステップ2:DNAは負電荷を持つ物質であるが、大量の塩を入れ塩に含まれる正電荷のナトリウムイオンを使って電荷を中和する。洗剤は細胞膜の脂質を溶かし、食肉軟化剤はプロテアーゼという酵素を含んでおりタンパク質を分解する。これらによりDNAが細胞の中からむき出しになる。
  • ステップ3:DNAは水に溶けるため、水で薄めて濾過しやすくする。
  • ステップ4:むき出しになったDNAは水に溶けておりフィルターを通過する。一方、細胞の断片やつぶし残しの塊はフィルターにトラップされる。
  • ステップ5:アルコールは水よりも比重が軽く、そっと入れることで混ざることなく2層になる。
  • ステップ6:水に溶けているDNAは塩により電荷を中和されており冷えたアルコールに溶けない。このため、水からアルコールの方に移ろうとしたDNAは溶けずに白く析出する。こうして2層の中間部分に白いもやもやした状態でDNAが見える形で出現する。
  • ステップ7:DNAは非常に細長いため、割り箸に巻き付き回収することが出来る。

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