2015.09.02
クラウドファンディングで資金調達に成功した携帯出来る分子組成スキャナー「SCiO」が出荷開始。日本への発送OK
スマホから利用出来る分子組成スキャナーというふれこみの「SCiO」は2014年にキックスターターで資金調達を無事成功、ついに出資者向けに開発キットの発送が始まったようです。
この装置の具体的メカニズムは近赤外光分光分析装置とのこと。この仕組みを小型化してスマホで簡単に使えるようにするのがこのプロジェクトの本質のようです。近赤外光分光分析は近年、食品の非破壊分析で有用性が注目を集めているそうです。↓
具体的には1.93 μmの波長で水分(遊離OH)を、2.10 μmの波長で炭水化物(分子内OH)を、2.18 μmの波長で蛋白質(CONH(アミド結合))を、2.31 μmの波長で脂質(CH2)の状態を見ることが出来るとのことです。リンク先の文献では、唐辛子であればカプサイシン量を、ワイン、ビール中のアルコール量、ジュース中の糖度を、タマネギ中の糖度を、牛乳中の脂質量をなど多数の測定方法が報告されています。
またこの原理を使えば皮膚を透過して血液中の酸素飽和量を測定することが可能なため、この仕組みを内蔵した機器が販売されていますし、実はApple Watchの裏側にこのセンサーが内蔵されていることが報告されています(機能は今のところ使えなくなっているとのこと)
SCiOを今から注文するとお届け予定日は2015年12月、本体価格249ドル、日本へも発送可能で送料は35ドルとのことです。
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※当サイトで実施している実験において使用している試薬・機器は全て一般の人が購入・入手可能なものです。入手方法は過去に紹介されているはずですが、見つけられない場合はコメント欄等でお問合せください。
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