2018.09.18
ジャンクiPhoneのレンズとRaspberry Piを使いタイムラプス撮影やWebストリーミング可能な倒立顕微鏡をDIY
先日Shojinmeatの定期勉強会で紹介したものです。
顕微鏡部分は以前に紹介したやつ↓と同じですがスマホの代わりにRaspberry Piを用いています。
使用したのはRaspberry Pi公式カメラv2、ソニーの裏面照射CMOSセンサー「IMX219」を使っていてなかなかの高画質です。詳細は省きますが赤外線フィルター無しの型番「UD-RPNOIRCAMERA」を使ってます。
画質の違いは下記ページで紹介されています。Raspberry Pi自体は何でも良いです(一番非力なA+などでもWebストリーミングに問題が無いことを確認しています)が、Raspberry Pi zeroは公式カメラモジュールを接続するのにケーブル変換が必要なので注意です。
Raspberry Pi部分に特に電子工作は必要無く本体にカメラモジュールのリボンケーブルを差し込むだけです。カメラモジュール部分は「工作」が必要です。何を使っても良いですが、カメラモジュールの上にうまくジャンクiPhoneから取り出したレンズユニットを固定します。またこの装置にはピント合わせ機能がついておりませんので、上に培養プレートなどの観察したいものを載せた時にちょうどピントがあうような焦点距離になるようにする必要があります。今回は2mm厚のアクリル板を使って、これを実現しています。
2mm厚のアクリル板だけでは高さの微調整は難しいですが、ダイソーで100円で売られているのを発見した、下記のようなスマホ保護用のガラスフィルムは、厚さ0.3mmで高い透明度ですので、便利に使ってぴったりピントがあうように調整することが出来ます。オススメ。
Raspberry Piで撮影した映像はMJPG-steremerというのを使って簡単にWebストリーミングさせることが可能です、Webストリーミング化させる方法は下記ページで説明されています。
実際に撮影してみた像は下記のようになります。
●Wwbストリーミング例1:1000円札。Raspberry PiがWifiに接続されており、同じルーターに接続しているPCからブラウザを通じて撮影像をリアルタイムで見ることが出来ます。
拡大したところ
●Webストリーミング例2:細胞をヘマトキシリン染色したものです。
拡大したところ
拡大倍率、解像度としては、どうにか細胞を観察出来ますが、細胞は非常に透明なため、とても見にくいです。うまく撮影するには光源の位置を調整することが必要です。
細胞のような、ほぼ透明なものを観察するためには映像のコントラストをソフトウェア処理によって極端にあげたりすると良いかもしれません。高価な顕微鏡で行われている「位相差」や「微分干渉」といった方法を簡単にDIYで実現出来たらよいのですが。。。。。。
Category:#DIY顕微鏡
※当サイトで実施している実験において使用している試薬・機器は全て一般の人が購入・入手可能なものです。入手方法は過去に紹介されているはずですが、見つけられない場合はコメント欄等でお問合せください。
コメント
いいっすね!=45
001 [09.18 23:16]なの@NetHine:照明を斜めに当てるだけでも影ができるので細胞がみえますよー ↑(25)
→カテゴリー:#DIY顕微鏡(記事数:26)