2019.11.21
オールインワンの自宅DIYバイオキット「Bento Lab」の電気泳動槽&トランスイルミネーター性能を試す。
うちは完全DIYで電気泳動装置を作っちゃったのでBento Labの電気泳動装置は普段は使って無いのですが、せっかく高い金出して購入したので試してみました。こりゃ、よく出来てるなー。しかし色々と問題も
ゲルを作ります。最近は激安な中華電子天秤が優秀なので、水の添加量なども重さでチェックです。使用したものはRO水、10X TBEバッファー、1%アガロース(というか「かんてんクック」)。
最近、自室に設置した電子レンジに放り込んで200Wで溶かします。20年前から500Wだと突沸するし、200Wだと時間かかるし悩みの種。アガロースゲル溶液を突沸させずに溶かす良い方法って何ですかね?これはクッキングで寒天ゼリー作る時の悩みでもあるかもしれない。
溶けた後にDNA染色のためのエチブロを入れます。発がん性なので注意。目標濃度は0.5 μg/mLです。
Bento Labの電気泳動槽にコームをセットし、溶かしたエチブロ入りのアガロースゲルを流し込みます。
冷えた後にコームを外して出来上がり。空いたスペースはTBEバッファーに同様に0.5 μg/mLでエチブロを入れた溶液で満たします。およそ30mL程度必要。
今回はDNA分子量ラダーマーカーを流してみます。原液の濃度は50μg/500μLとのこと。
BentoLabにセットして電気泳動開始、BentoLabの操作に関しては後日、動画で紹介する予定です。
70Vで30分ほど流したところ。BentoLabはなんと50V〜100Vと10V単位で電圧を変えられます。回路設計の知識がある俺としては、頑張りすぎだろーと思う。だから当初の出荷予定から2年も遅れたんだろう(^^;
付属のオレンジのアクリルのフタを閉めて、Bneto LabのトランスイルミネーターをONにしてみたところ。素晴らしいことにBentoLabは電気泳動しながらDNAの電気泳動具合を可視化することが出来ます。
しかし・・・・・・・ん?うまく観察出来ないぞー
我が家で通常やっている方法に切り替えてみます。手持ちのダイクロイックフィルターで観察すると・・・・
ちょっと見えた!!!付属のオレンジのアクリルのフタは分厚いので見えにくくなっているのかも。
さらに、Bento Labの青色LEDを切って、いつも使っている緑色LEDで観察すると、さらによく観察出来ました。左から5μL、10μL、20μLです。それぞれ絶対量で0.5μg、1μg、2μg。ちょっと歪んでますね。BentoLabに付属のアガロースゲルにサンプル挿入場所を作るための「コーム」はぐにゃぐにゃしてるんだよね。あと、この英同窓の設計だと狭すぎて電流がまっすぐ流れず少し歪むのは仕方がないかもしれない。。。。。
Bento Lab付属の青色LED&オレンジのアクリル板はエチブロでDNAを可視化する用途には向いていないようです。
Bento Labの仕様を見るとトランスイルミネーターの青色光は468nmのLEDを使っているようです。
一方、我が家で通常使っている緑色のLEDは500-505nmです。
エチブロはメインの吸収波長が300nm台、第2吸収波長が518nmなのでBentoLabの468nmの青色LEDでは緑色LEDよりも励起されにくいことが予想されます。使っているダイクロイックフィルターは単に550nm以下の波長をカットしているだけなので手持ちのフィルターシートとBento Labもアクリル板で特性的な違いは少ないはず。単にアクリル板が分厚くて観察しにくくなっているだけかと思います。
さてどうしよう。BentoLabはよく出来ているので今後も使っていきたいのですが、選択肢は2つ
むー。
Category:電気泳動装置
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コメント
いいっすね!=32
001 [11.22 01:38]Sweet‘★1@NetHine:突沸は昔懐かし沸騰石とか、100均で売ってる吹きこぼれ防止グッズではダメですかね? 粘性が高いと難しいか。オート機能の付いてるレンジだったら温度見て止めてくれたりしませんかね? ↑(8)
002 [11.24 11:00]ななしさそ★50:電子レンジ用圧力鍋でドゾ>ゲル作成。エチジウムブロマイドは市井で騒ぐ放射線の比じゃないレベルの発がん性物質なので、使用、処理については細心の注意を払って頂きますよう蛇足も蛇足しておきます。ちょっと金かかるけどディスポのプラ手袋を常につけて、トイレで退室であっても捨てる、新しいのをはく(北海道民w)で。 ↑(9)
003 [11.25 23:40]CHEMICALhacker@Biglobe:いいですね。私たちも化学盛り上げていきたいなー ↑(7)
→カテゴリー:電気泳動装置(記事数:12)