2022.09.20
カルス形成させるには「通気性の確保」がかなり重要っぽい。特に小さな容器を使う時は注意
ここのところ絶好調でカルス化させられるのですが(植物ホルモンとしては、2.4D-1μg/mL、BA 0.2 μg/mL、培地はMS 1/2培地を使用)
↓長いこと、この小さい容器でうまくカルス化させられず困っていました。
以前との違いはコルク栓を止めて、アルミホイル栓にしたこと。
もともと、大きな三角フラスコや培養瓶でやっていた時は問題なくカルス化していました。
しかし、このような小さな容器で実験を開始した後は非常にカルス化率が低下してしまったのです。
コルク栓は少し浮かせ気味にしていたし、植物のカルス培養程度では酸素が足りなくなるほど密閉されてはいないので問題無いと思っていたのですが、これが甘かった。
そこで見つけたのが下記の特許の記述
この特許出願によると、カルス形成に重要な環境は3つの条件があり
最適な条件は(1)(2)が十分大きいこと、(3)が小さいこと。
検討の過程で(1)だけでは説明がつかず、培地の量を変えるとカルス形成能が大きく異なること等から、カルスから発せられる阻害物質を十分換気させることが重要であるこを見出したようです。
換気が必要なカルスから出てくる物質ははっきりとは分かっていないそうですが、発酵で出てくるエタノールや、植物ホルモンであもあるエチレン(バナナが黒くなったりする原因物質)だと推測されているとのこと。
おまけ
↓しか通気性をよくすると、よくコンタミする。。。。
う〜ん、通気性を保ちつつコンタミを防ぐにはどうしたらよいものか・・・・
現在使用しているこのガラス瓶はこれです。
耐熱ガラスを表す「ホウケイ酸/硼珪酸ガラス(borosilicate glass)」を選ぶのがポイント。熱湯注いでも問題ありません。
Category:#植物DIYバイオ
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コメント
いいっすね!=47
001 [09.26 11:58]通りすがり:アルミは隙間ができるのがどうしてもコンタミの要因になりますよね。微生物培養で通気を重視する場合は、綿線やディスポセルロース栓を使っています。隙間が生じにくく通気性が非常に高いです。あるいは多孔質のシリコーンゴムで作られたシリコセンとか。問題はいずれも通気性が高いので、何も対策しないで放置しておくと培地が干からびるかもしれません。 ↑(11)
002 [09.27 12:18]ふぇちゅいん(管理人) TW★85:情報ありがとうございます。個人でシリコン栓とか、セルロース栓を購入するルート無いですかね? ↑(14)
003 [09.27 12:21]ふぇちゅいん(管理人) TW★85:お、買えそう。https://axel.as-1.co.jp/asone/g/NC3-8255.... ↑(10)
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