2014.02.07
STAP細胞は作り方が簡単で自宅バイオハッカーが再生医療研究を行うのに最適
日本人の女性研究者により様々な細胞から身体全体を作ることの出来る万能細胞を簡単に作ることが出来る方法が報告され話題になっています。
この細胞の名前はSTAP(stimulus-triggered acquisition of pluripotency)細胞と名付けられています。直訳すると「刺激をきっかけとして得られる多分化能細胞」となります。人体の細胞から様々な細胞に変化することが出来る万能細胞への変換はノーベル賞も受賞した京都大学の山中先生らが見いだした作製方法(iPS細胞)がありますが。iPS細胞を作るには4つの遺伝子または、4つの遺伝子が作るタンパク質を細胞内に入れる必要があり、多くの試薬や装置が必要で長い期間がかかり、バイオハッカーが自宅で作製しようとするとかなり困難な方法でした。
今回報告されたSTAP細胞は非常に簡単な方法で作製することが出来ます。具体的には弱酸性の溶液に細胞を短時間浸しておくだけです。以下にiPS細胞の作り方と、STAP細胞の作り方を比較した図を示します。
弱酸性の培養液(pH5.2〜H5.8で20%以上の細胞が変化、最も効率が良いのはpH58)で細胞を刺激すると、2日目ぐらいから万能細胞の証である「Oct4」を持つ細胞が出てきます。非常に簡単な方法でこの方法なら自宅バイオハッカーにも簡単に行うことが出来そうです。
問題点を挙げるとすると、iPS細胞と異なり、STAP細胞は脂肪細胞と脾臓細胞、心臓の筋肉細胞からしか今のところ作製されておらず、皮膚細胞など手に入れやすい細胞から作製出来るかどうかが気になるところです。
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