2014.10.10
大腸菌を使って糖から燃料として使用出来るプロパンガスを生産する方法がNature Communcationsで報告されています(報告原文、無料で公開されています)。
報告したのは環境大国でもあるフィンランドの研究者・トゥルク大学の Pauli Kallioらです。普通の大腸菌はプロパンガスなどのアルカンを作りませんのでプラスミドを使って遺伝子導入しています。報告によるとthioesterase specific for butyryl-acyl carrier protein (ACP)の遺伝子を導入し、大腸菌がもともと持つ脂肪酸合成の仕組みを利用してアルカン(プロパン)を生産するようになるそうです。
糖はキッチンにありますし、大腸菌は我々のおなかの中にいくらでもいます。そして大腸菌の遺伝子導入は一番簡単な部類です。今のところ生産効率は低そうですが効率良くプロパンを生産出来る大腸菌の改造方法が確立されれば、自宅で燃料を生産することが出来るかもしれません。
- 大腸菌と糖からプロパン、将来の持続可能エネルギーに期待 研究 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News 21 users71イイネ 133 Tweet
- An engineered pathway for the biosynthesis of renewable propane.Nat Commun. 2014 Sep 2;5:4731. doi: 10.1038/ncomms5731. PMID:25181600
Category:実験方法
※当サイトで実施している実験において使用している試薬・機器は全て一般の人が購入・入手可能なものです。入手方法は過去に紹介されているはずですが、見つけられない場合はコメント欄等でお問合せください。
コメント
この記事のアクセス数:→カテゴリー:実験方法(記事数:12)