顕微鏡上でのタイムラプス撮影にも対応出来る超小型保温インキュベーターVersion2(総予算3000円)
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2021.07.07

顕微鏡上でのタイムラプス撮影にも対応出来る超小型保温インキュベーターVersion2(総予算3000円)



以前作った簡易保温装置もうまく使えていますが

もう少しコンパクトに改造したバージョン2を作りました。
↓こんな容器をでデザインして3Dプリンターで出力しました。低面積はiPhone12ProMaxと同じサイズ。なぜなら


↓この容器の上下を100円ショップで100円で買えるガラスフィルムでふさぎます。一番大きなサイズがiPhone12ProMaxでした。

この薄いガラスが100円で買えるのはDIY的に素晴らしいです。しかしこのガラスフィルムふだん1000円程度で買って使っているスマホ用のガラスフィルムより若干分厚い。。。。厚さがちょっと分厚く0.5mmぐらいある。顕微鏡上で使う時の焦点距離が足りるか少し不安はあります。DIY細胞培養の観察ではそこまで高倍率の対物レンズは使わないので大丈夫だとは思いますが。。。。最悪、底のガラスは取っ払ってしまって使えば良いと思います。

自分でこの白い容器を出力したい人は3Dプリンター用のデータ置いておきます。
.stlファイル
ケーブル用の穴とか、ネジ穴は開けてないので自分でドリルなり半田ごてなりで開けてください。

↓この容器内に40mmx40mmの小型ファンと加熱用のPTCヒーターを入れます。


PTCヒーターは温度が上がると抵抗値が上昇して電流が減るので結果として自身で温度制御してしまうヒーターで、今回使用したのは80℃2-5W、12Vという仕様の品。


これです。2個で700円送料込み


ファンは安いファンだと振動が邪魔だしうるさいし、耐久性が無いしとのことで効果な静音ファン使ってます。

1個800円。安いファンなら1個200円ぐらいで買えるのになぁ。。。。。

40mm角、3300rpmの低速タイプ

↓温度センサー付きのリレーはバージョン1と同じやつです。残念ながら電極の場所の関係で逆さま向きにとりつけることに・・・むー。


1個300円ぐらい


このリレーは色々なメーカーがコピーしていますがXH-W1209という商品のコピー品みたいです。説明書
設定の「P1」でヒステリシスも設定出来る優秀なパーツです。
↓配線していきます。


↓配線図です。

PTCヒーターにたまった熱がなかなか周囲に拡散しないのでファンは常時動作させた方が温度振幅が小さくなります。

使っている部品を考えると12V1A(12W)の電源があれば十分なはずなのですが、なぜか12V1Aのアダプターでは電流流れ過ぎてアダプターがシャットダウンしてしまったので12V1.5A(18W)のアダプターを使っています。1個1000円ぐらい
あとPTCの表面にヒートシンクを貼ると運用時の温度振幅が小さくなります。2枚ぐらい貼っても良いかも

6個で850円

必須では無いですが、ACアダプターに接続する部分のためにいつもこういうケーブル使っています。

10個で300円。

このプラグはいつもこれ↓とセットで各種接続部を着脱式にするのに使っています。

安いし。

上下をiPhoneのガラス保護フィルムでふさいで出来上がり

高いファンを使っているので動作音はほぼ無音です。リレーのスイッチONがカチカチと数分に1回するぐらい。
リレーの設定は37℃一定にする場合は36.7℃設定、ヒステリシス0.3℃。これで36.7〜37.5℃ぐらいは数分ごとに行ったり来たりします。小さくて熱容量が少ないのでちょっと温度安定性は低めだけど、まあ問題無いでしょう。

1個作るのに必要な費用は
ガラスフィルム×2220円
12V温度リレー350円
PTCヒーター350円
ファン800円
ヒートシンク150円
ACアダプター受けプラグ30円
ACアダプタ1000円
2900円

うん、これは色々と便利に使えるかもしれない。

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