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バイオハック・DIYバイオ・自宅で行うバイオ研究・自分の遺伝子をハックする方法

 IT・電子技術が歩んできたように遺伝子・バイオ技術も企業や大学の研究室を飛び出し自宅で取り扱える時代が来るはずです。かつて、有名IT企業が自宅のガレージから始まったように、個人が自宅でバイオテクノロジーの革命を起こす日はもうすぐ。
ここは大企業・研究機関に頼らないバイオ研究を志す''バイオハッカー''のためのページです。

 


2018.05.23Wed/水

自宅DIYバイオに便利なチューブスタンドを3Dプリンターで作製

↑BTW


最初、自分で適当に設計しようかと思っていましたが、検索したらすぐに使えるデータが多数公開されていたのでそれを使いました。出来上がりが2色になってますが1パーツです。途中でフィラメントが無くなりそうだったので、ダメもとで印刷一時停止して別のフィラメントを入れて続行させたら問題無く2色になりました(汗)。こういうツートンカラーも悪くないね!
使ったデータは↓


非常にシンプルな構造で、裏返して印刷すればサポート材無しで出力OKです。必要なフィラメント量は50gぐらいかな?材料費100円ぐらいでしょうか。

なお1.5mLチューブ8本、0.6mLチューブ×8本なデザインになっています。

Category:バイオハッカー用実験器具

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2018.05.15Tue/火

1000円で買える古いジャンクiPhoneからレンズを取り出して手持ちのスマホで顕微鏡撮影をする

↑BTW


↑手持ちのスマホとジャンクパーツで観察してみたところ。ちなみに1000円札の拡大です。
「顕微鏡」はDIYバイオを楽しむ上でぜひ欲しい装置ですが、良い顕微鏡は非常に高額です。先日紹介した自宅での細胞培養でも2万円弱の顕微鏡を使用しています。↓

 今回試したのは↓の方法。スマホのカメラに、もう一つのスマホのレンズを組み合わせ顕微鏡として使うというものです。

(省略されています。全文を読む

Category:バイオハッカー用実験器具

 Keyword:顕微鏡/21
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2018.05.08Tue/火

キッチン人工肉培養を目指し自宅でニワトリの有精卵の細胞を取り出し培養するブログ「るるまゆの実験ノート」

↑BTW


ブログ「るるまゆの実験ノート」

 自宅で人工肉培養を目指すshojinneat_projectに参加している「おうち実験担当」な人のブログです。オーガニックストアや、通販で誰でも買えるニワトリの有精卵から、筋肉細胞を取り出し、クリーンベンチも無しで自宅細胞培養に成功しています。遠心分離は扇風機に15mLチューブを結び付け行っているとのこと。

 実験の一部にはまだ専門ラボ用の培養液などを使用していますが、それらをホームセンター、通販などで一般に手に入るものに置き換えるべく、FBS(研究用のウシ血清)を卵黄で置き換え、培地も手に入る素材(ビタミン剤とか栄養ドリンクとか)で自作し、培養した細胞の凍結保存にチャレンジしていくことを今年(2018年)の目標に挙げています。

細胞の観察は、16000円ほどで買える↓の顕微鏡を使用。

 植物の細胞培養(カルス培養)を自宅で実現している人はチラホラ見かけますが、動物細胞をこのように自宅で培養出来るようになったのは新しいですね。また、先日参加したshojinmeat projectの定例ミーティングでは彼女がこのようなDIY培養実験の報告をする一方、電子工作の得意な人が安価に作製可能な自作培養装置の作り方を披露するなど、様々な専門の人が知恵を出し合うことで徐々に自宅でDIYバイオする環境が整いつつあるようでした。

 今のところ、取り出した細胞をある程度まで培養・増殖させることには成功していますが、これから肉を作り出すには安直に考えると(1)何かしら細胞を無限増殖させるテク、(2)三次元培養して肉塊にするテク。が必要と思われます。また、継代培養は細胞をはがす処理が面倒なのでNIPAMとか物性変化素材とか使えたらよいですね。そういえば、shojinmeat projectには化学ベースの素材屋さんはいないみたいので、我こそはと思う人はぜひ参加を!

shojinmeat projectは人工肉培養の仕方を漫画にして公開しています↓

Category:バイオハッカー団体・コミュニティー

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2018.04.25Wed/水

クリーンベンチもオートクレーブも使わずに自宅で「1分」で植物のカルス培養をするための試薬を販売する「ヴィトロプランツ」

↑BTW


培養の仕方は上記サイト、および下記の動画で紹介されています。カルス培養したい植物の断片を除菌液に浸して、ゲル培地に乗せるだけって感じ。植物培養の知識はまったくないのですが、様々な用途向けの培地(溶かすだけ粉末)が販売されています。これは子供の自由研究にも最適ですね。

(省略されています。全文を読む

Category:バイオハッカー用試薬

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2018.04.19Thu/木

5万円で分光光度計(スペクトロメーター)が買える。浜フォトのC12666MAを使った可視光用装置と、リニアーCCDを使った広域分析装置「DIY-spectrometer」

↑BTW

 分光光度計(スペクトロメーター)という普通に買うと大変高価な装置が5万円でゲット出来るようです。分光光度計って何?っていう人も多いかもしれませんが、光にどの波長の光が含まれているかを調べることが出来る装置です。たとえば太陽光がプリズムで一続きの虹のようになるのは全ての波長の光が含まれているからです。一方、人工の光はそうはいきません。下記ページではスペクトロメーターを使って、一般的な白色LEDが「青色LED+黄色の蛍光体(青色を吸収して黄色を出す物質)の組み合わせて出来ていることを分析しています。

 DIYバイオ研究にもスペクトロメーターは大活躍する装置です。それは分子ごとにどの波長の光を吸収して、どの波長の光を放つか決まっているため、物質に光を当てて、この装置を使って、吸収された光の波長を調べることで、何の物質が含まれているか調べ、濃度を測定することが出来るからです。

 分かりやすい例を挙げると、植物が光合成する時に光を受け止める「クロロフィル」という物質は青色の光(400〜500nm)と赤色の光(500〜600nm)を吸収し、緑色の光(500〜600nm)は吸収しません(このため光を当てると緑色に見える)。すなわちスペクトロメーターを見て、青と赤の光を吸収し、緑を吸収していないことで、クロロフィルの量を測定することが出来ます。

 下記では日本の誇る光学機器メーカー「浜松フォトニクス」のC12666MAというマイクロ分光器を搭載し、340〜780nmの範囲内でどの波長の光が含まれているのかを検出すること出来る可視光スペクトロメーターが47000円で販売されています。
下記はArduinoとC12666MAを使って可視光スペクトロメーターをDIYする方法です。
 また、長波長の赤外線を測定することの出来る近赤外スペクトロメーターは色々なものを破壊せずに分析する方法として使われます(赤外線は内部に浸透するので測定しやすい)。例えば下記ではジャガイモを切らずに糖度を測る方法として、「糖」の吸収波長の中から可視光の670nm、また、近赤外光の多数の波長が使えることが書かれています。
その他、最近ではスマートウォッチ等で、血糖値や血中酸素濃度などを測ろうとガジェットの開発が進んでいます。

 このような可視光以外のスペクトロメーターに関しても、下記で検出部分に東芝のLiner CCDを使い、300〜1100nmの幅広い波長を測定出来る紫外、可視、近赤外スペクトロメーターを49800円で販売しているそうです。

Category:バイオハッカー用実験器具

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2018.04.05Thu/木

1個10万円のモバイルDNAシークエンサー「MinION」のみを使って人間の全ゲノムの配列決定に成功。正確さ99.8%

↑BTW


 タンパク質の穴の中をちゅるちゅるとDNAが通過する時の電位変化でDNA配列を読んでしまうという、ちょっと信じられない仕組みの遺伝子シークエンサー「ナノポア方式シークエンサー」の活用が進んでいます。この方式の遺伝子シークエンサーは1個10万円のスマホより小さいサイズであることは以前にも紹介しましたが、今回、この装置のみ(39個使用、この装置は使い捨て)を使って人間の全ゲノム配列を正確に読み取ることが出来たことが報告されています。

 この仕組みの遺伝子シークエンサーは、高額な装置に比べて少し読み取れるゲノムの長さが短く、正確さにかけることが欠点とされていましたが、その欠点も克服されつつあるようです。研究者らはもはやこの方式の遺伝子シークエンサーに読める限界長さなど無い。と報告中で語っています。

 人間のゲノム配列の長さは3メガベース(A/T/G/Cが3ギガベース(3,000,000,000個))ほどです。

Category:バイオハッカー用実験器具

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2018.03.28Wed/水

浮気よ!!!PCRで「髪の毛」「血痕」から男女を判別するために必要なプライマー配列

↑BTW

男性、女性とも保有するX染色体特異的な配列を増幅するプライマーとして
5'-AAT CAT CAA ATG GAG ATT TG-3'
5'-GTT CAG CTC TGT GAG TGA AA-3'
男性のみが保有するY染色体特異的な配列を増幅するプライマーとして
5'-ATG ATA GAA CGG AAA TAT G-3'
5'-AGT AGA ATG CAA AGG GCT CC-3'
があるようです。
(1)はX染色体に5000回繰り返し存在する配列から130bpの配列を増幅、(2)はY染色体に特異的に100回繰り返し存在する配列から170bpの範囲で増幅します。

 これらの配列を用いて、新鮮な血液では0.5μLで検出OKであり、6か月以上経過した血痕からでも検出がOKと書かれています。一方髪の毛毛根がついていれば1本でOKですが、毛根が無くても2cmあれば検出可能とのことです。DNAは毛根にしか含まれていないとよく言われますが、毛根に0.2〜0.5μg、それ以外の部分にも10 ng程度含まれているそうです。

 血痕からDNAを抽出する方法としては、実験室などでも行われる「フェノール抽出法」が最も効率的なようですが、自宅でやるにはフェノールが手に入らないかもしれません。「沸騰法」という10分間サンプルを沸騰させる方法も記載されており、血痕では50μLあれば検出可能。

髪の毛から検出するにはTween20という界面活性剤と、タンパク質分解酵素Proteinase Kを使った方法が有効なようです。

タンパク質分解酵素はこんな高い純度の高いものでなくても下記のようなものでも良いかもしれません(試してません)。
情報が掲載されているのは下記の報告です。

Category:実験方法

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2018.03.22Thu/木

日本中をあなたの研究室に、実験機器の時間貸しが出来るシェアリングサービス「Co-LABO MAKER」

↑BTW


 様々な実験機器の時間貸しを仲介するサービスです。手数料としてレンタル料金の10%とられます。キャッチフレーズには「使える機器はライフサイエンスから材料まで」と書いてありますが、残念ながら今のところ「バイオ」関連の機器の登録はないみたい。まあSEMはバイオにも使えますけど。各種FabLab運営者は登録すれば良い宣伝になるかもしれません。

 たとえば、大型3Dプリンター(1時間800円in宮城県)

 当サイトの目指すDIYバイオ的な話とは関係ありませんが、くそ高い海外製の機器に金を落とす分を、機器シェアリングで節約して、その分を人件費とか消耗品代に費やせばメリット大きいですね。

Category:ビジネス・ベンチャー

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2018.03.12Mon/月

日本に住む個人が、実験に必要な各種タンパク質やら抗体やらの試薬を通販出来るイスラエルの「Prospec-Tany Technogene Ltd. 」

↑BTW


上記は抗体精製に無くてはならない「Protein A」というタンパク質を日本から買おうとしたところ。10mgで40ドルで、冷蔵でフェデックス便で日本まで送るための費用が175ドル。合わせて215ドルです。

下記の会社「プロスペック社」が個人でもクレジットカードでお金を払い、日本までFeDexでお届けしてくれるみたいです。ありとあらゆるタンパク質が100種類以上売られています。

プロスペック社は研究所などでも使う会社なのでその品質は問題無さそう。本社はイスラエルなんですね。他にアメリカとドイツにオフィスがあるみたいです。

自宅でバイオハッキング的にこれは!!!と思ったモノとしては、各種ウイルス、病原菌の検出に使える抗体が買えます。
炭そ菌、デングウイルス、B型肝炎、C型肝炎、エイズ、インフルエンザH1N1、インフルエンザH5N1、インフルエンザB、結核、SARS、ジカウイルス、ヘルペス、RS、サルモネラ
これらのウイルスがいるかどうかを自宅で検出する実験を組むことが出来ます。

他に、他に色々なタンパク精製、検出に使えそうな抗体
HRP標識anti-FLAG、HRP標識anti-HST、ヒトインスリンに対する抗体、Protein A/G
これは各種タンパク質を自宅でクローニング、発現させた後に検出、精製に便利です。Protein A/Gは夢広がりますね。

他に、各種ウイルスタンパク(高いけど)も売ってます。これは市販されていないウイルスに対するワクチンとして使用出来ますね。他にPCR反応に使えるTaq DNAポリメラーゼなど。

ウサギ抗体などに対するHRP標識抗体は見当たらないのが残念。これらがあれば簡単に自宅で各種病原菌、ウイルスの検出が出来ますね。

Category:バイオハッカー用試薬

 Keyword:ワクチン/6
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2018.03.01Thu/木

DNA/RNA検出に革命!CRISPR/Cas12およびCRISPR/Cas13を使って標的核酸の有無を4種類同時検出可能

↑BTW

 診断・分析に革命を起こす新しい技術が出てきました。「CRISPR/Cas9」はゲノム編集に革命をもたらしました。それはこの分子が目的とする配列を正確に切断することが出来るからです。また、効率は100%ではないですが別の配列に書き換えることも可能です。

※CRISPR/Cas9システム・・・・・・Cas9酵素CRISPR配列(DNA)で指示される(相補的な)2本鎖DNAを切断することを2本鎖(ゲノム)編集システム

 今回報告されているのはCas9と似た性質を持つCas12およびCas13という酵素を活用したDNA・RNA検出技術です。

 Cas12Cas13は遺伝子編集に使われるCas9と同様に指定したDNAまたはRNAを切断する類似の酵素として知られていましたが、今回研究者らは、この2つの酵素が、これまで知られていた機能に加えて、標的とする核酸を切断すると同時に、周囲のDNA、RNAを切断することを見出しています。Cas12aは1本鎖DNAなら何でも切断し、Cas13にはいくつか種類があり、それぞれ好みの配列のみを切断するようです。

 結果として研究者らはこの4つの酵素を使い、切断されると蛍光を発する核酸を使うことでサンプル中に含まれる特定のDNA1種類、RNA3種類の存在の有無を同時に検出出来ることを示しています。


Multiplexed and portable nucleic acid detection platform with Cas13, Cas12a, and Csm6.Science. 2018 Feb 15. pii: eaaq0179. doi: 10.1126/science.aaq0179. PMID:29449508

 これで何が出来るかといえば、B型肝炎ウイルスと、インフルエンザウイルス、ノロウイルス、エイズウイルス、風疹ウイルスが含まれているかどうかを混ぜるだけで検出することが可能であることを示しています(感度の問題はありますが。。。)。

 これまでDNAやRNAの分析には加熱したり冷やしたり、時間をかけて増幅したりという工程が必須でしたが、今回発見された新しい分析方法を使った新しいタイプの感染検査キットが薬局やコンビニに並ぶ日が来るかもしれません。「インフルエンザウイルスがあると光るマスク」なんて作れるかもしれませんよ。

Category:新技術

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