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バイオハック・DIYバイオ・自宅で行うバイオ研究・自分の遺伝子をハックする方法

 IT・電子技術が歩んできたように遺伝子・バイオ技術も企業や大学の研究室を飛び出し自宅で取り扱える時代が来るはずです。かつて、有名IT企業が自宅のガレージから始まったように、個人が自宅でバイオテクノロジーの革命を起こす日はもうすぐ。
ここは大企業・研究機関に頼らないバイオ研究を志す''バイオハッカー''のためのページです。

 


2017/05/23(火)

科学雑誌Science記事:ついにポケットサイズの遺伝子シークエンサーが活用されはじめた

 数年前は多くの研究者が懐疑的だったポケットサイズの遺伝子シークエンサーが研究者に活用され始めたようです。この技術は現在のソフトナノテクノロジーの頂点にも当たるような画期的な技術で、穴の空いたタンパク質の中をDNAが通り抜ける際のタンパク質に生じる電気的変化を測定し遺伝子配列を読み取ります。

この技術は2016年のScienceが選ぶブレイクスルー・オブ・ザ・イヤーに選ばれています。

 このポケットサイズの遺伝子シークエンサーを開発するオックスフォード・ナノポア・テクノロジー社の主催するセミナーが先週ロンドンで開かれ、研究者達が様々な活用例を紹介したそうです。

 記事によるとまだこの技術での遺伝子分析は読み取りミスも多いが、速いスピードで改善が進んでいるとのこと、着実に1回の読み取りで読める長さは伸びており現在の最高記録は1回の読み取りで大腸菌のゲノムの6分の1に当たる82000baseを読めたそうです。

 これまで想定していなかった用途としては1分子の遺伝子を読むため、遺伝子に生じた化学的修飾やスプライシング変位を検出しやすいメリットも明らかになってきたそうです。また現在読めるのはDNAですが、RNAの分析も検討が進んでおり、これが実現すればRNAウイルスを直接検出することが可能となるとのこと。

 この手のひらサイズのMinIONという遺伝子シークエンサーはたった1000ドルで、セミナーではこの技術を太陽系外探査に使うことを考えているNASAの研究者も見られたようです。

Category:バイオハッカー用実験器具

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2017/05/15(月)

オリジナルの遺伝子改変生物を作る方法が学べる無料のオンラインコース「Synthetic Biology -ONE-」


現在4つのコースが登録されています。それぞれのコースは1〜2時間程度の動画を含み、約10のレッスンに分かれており、終了するのに約4時間かかるボリュームとのことです。この中にはクイズや研究以外の事項も含まれています。

  • 「Hero.Coli」:Coliとは遺伝子実験でよく使われる「大腸菌」のことです。このコースはゲームになっており、合成生物学の基礎を学ぶことが出来ます。
  • 「コース1:Making Yougurt the Scientific way」:ヨーグルト作りは微生物バイオの始まりといってもよい行為です。このコースではヨーグルトづくりを通して学びます。
  • 「コース2:Your First GMO」:遺伝子組み換え生物を作るのはタマゴを調理するように簡単です。このコースでは単純な遺伝子導入生物を作ります。
  • 「コース3:Let's Paint with Bacteria」:このコースでは着色したタンパク質を使って培養プレートで文字を書くことで、合成生物学の強力なツールであるタンパク質産生を学ぶようです。
 このプロジェクトはCRI(Center for Research and Interdisciplinarity)により主催されておりフランスの様々な団体がスポンサーになっているようです。ちょっと詳細は読み取れませんでした。

Category:バイオハッカー団体・コミュニティー

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 Keyword:合成生物学/9
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2017/04/28(金)

クラウドファンディングで5000万円を集めた発光植物作製&配布プロジェクト「Glowing Plant」が断念

 2013年にクラウドファンディングKickstarterで8400人から5000万円近くを集めたGlowing Plantプロジェクトがプロジェクトを断念すると発表しています。このプロジェクトの主宰者はルシフェリン/ルシフェラーゼ融合遺伝子を組み込み自ら暗闇で発光し続ける植物を作製、配布する計画をしていました。

 リンク先に失敗宣言が書かれていますが、最終目標の「光る植物」を作る過程で資金が底をつきそうになり、「光るコケ」をとりあえず発送し、そのお金で当面の資金を得ていく方針だったようですが、そのコケも発送の2週間前になりコンタミが発生して資金が底をついて断念することになったとのこと。

(省略されています。全文を読む

Category:未分類

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2017/04/18(火)

理化学研究所。多細胞システム形成研究センター(CDB)が大学生向けに夏休み5日間のインターシップ募集



定員は30名、以下の11研究室のどれかに希望を出し5日間のインターンシップが体験出来るとのこと。

iPS細胞を使ってミニ腎臓(腎臓オルガノイド)を作る研究室から、数理科学を使って計算シミュレーション的に生命現象を解き明かす研究室まで様々です。
国内旅費、宿泊費も支給されるため金銭的負担はありませんが、応募には400〜800文字の志望動機を提出し、配属先の研究者に名前や性別を伏せて志望動機の文章のみを志望先研究室のリーダーが読んでもらい選考を行うとのこと。

Category:幼児・学生向けバイオ

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2017/04/14(金)

日本最大のDIYの祭典「Maker Faire Tokyo 2017」が8月5日〜6日に開催。出展者募集開始

出展応募〆切は5月2日13:00まで。きちんと出展カテゴリーに「バイオ」とありますよ。さて、今年はDIYバイオのブースが増えてると良いな。今年も見に行く予定です。

2014年からMaker Faireはウォッチしており、2年前、昨年と出展されていたDIYバイオ関係のブースをいくつか紹介しています。
★2014年について

★2015年について★2016年についてああ、出展したいと思って早数年、何も作れないなぁ・・・・・来年こそ。

Category:バイオハッカーイベント

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2017/04/05(水)

Kickstarterで資金調達したPCRのオールインワン装置「Bento Lab」、最初のロットを5月末に出荷出来る見込み

遺伝子分析(PCR)を行うための装置が一体となった「Bento Lab」プロジェクトの進捗がアップデートされました。最新の情報によりますと最初のロットが5月末に出荷され、注文を受けている全てのユニットが6月に発送可能とのことです。

私は本プロジェクトに出資してBento Labが届くのを心待ちにしているのですがやっと入手出来そうです。

Bento Labには32サンプル同時にPCR反応を行えるサーマルサイクラー、ゲル電気泳動装置、青色光イルミネーター、遠心機、チューブラックが搭載されています。

Category:バイオハッカー用実験器具

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 Keyword:電気泳動/27
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2017/03/27(月)

Shojinmeatの「家庭用卓上純肉培養装置」プロジェクトに出資したらパトロン限定の進捗情報が見れるようになった


先週紹介したShojinmeat/インテグリカルチャー社の自宅で培養肉を作る「家庭用卓上純肉培養装置」クラウドファンディングに出資してみました。クレジットカードで簡単に出資出来ました。これは良いシステムですね。アイデアと能力があれば資金を調達出来る色々な可能性が開けています。今のところ9名から月間18000円の資金調達に成功しています。

そして知らなかったのですがパトロン(出資者)になった後は下記のようにパトロン限定の情報が表示されるようになりました。

※パトロン限定情報なので一部モザイクかけています(笑)、2017年3月23日、2017年3月25日と相次いで検討結果が公開されていました。

Category:バイオハッカー用実験器具

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2017/03/17(金)

自宅で培養肉を作る「家庭用卓上純肉培養装置」開発を目指しShojinmeat Projectがクラウドファンディングで出資者募集開始。月500円からOK。


 先日紹介した動物を殺さずに肉を作る「Shojinmeat Project」ですが、前回紹介した時からリバネス社のアグリサイエンスグランプリで最優秀賞を受賞したり、米シンギュラリティ大学の主催しゅる「グローバル・インパクト・チャレンジ」で日本人初のシリコンバレー行きを決めたりとかなり注目されているようです。そして、今回、自宅で誰でも培養肉を作るための「家庭用卓上純肉培養装置」開発を目指しクラウドファンディングで出資を募集しています。

 目標は純肉を100gあたり60円で作る技術を開発し「動物を殺さない肉」を実現すること。設計図や方法はオープンソース化され、誰でも家庭菜園のごとく肉を育てられるようにすることを目指すとのことです。

 出資は「パトロン制」という方式で最小で月額500円から出資出来ます。出資者には各週で研究レポートが届くほか、月1万円のサポートで毎年、その時点で作られた「培養肉サンプル」がゲット出来るようです(ただし食べることは出来ないホルマリン漬けとのこと)。

 培養で肉を作るという行為は環境問題や技術の進歩に伴い将来必ず実用化されていく分野の一つだと考えています。俺もちょっと出資してみるか!。培養肉を自宅で自ら作るこのプロジェクトに今後も注目していきたいと思います。

Category:プロジェクト

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2017/03/10(金)

自宅で出来る腸内細菌遺伝子シークエンス同定サービス「My kinso(マイキンソー)」


 腸内細菌の種類・量が健康状態に重大な影響を与えていることが分かっています。何種類いるか分からない腸内の細菌の種類・量の分析は、次世代遺伝子シークエンサー(NGS)により可能になりましたが、自宅で採取した便の一部を郵便で送付し、情報を得られるサービスが始まっています。

(腸内細菌と健康状態・病気との関係に関する報告)

 このサービスを提供しているのはクラウドファウンディングなどで資金調達を行うのに成功した理化学研究所認定ベンチャーである株式会社サイキンソーによって提供されており技術的には確かと思います。

 分析では、善玉菌と言われる乳酸菌やビフィズス菌がどれぐらい存在するかの分析、体重増加の原因菌と言われるファーミキューテス門菌(Firmicutes)やバクテロイデーテス門菌(Bacteroidetes)の比率を調べるといったことも出来ます。

 また、毎朝食べるヨーグルトの種類を変えた時にどのような変化が現れるかを追跡するといったことも可能です。

 残念ながらテスト1回が2万円弱と安くありません。個人で購入出来るような安価な遺伝子シークエンサーが登場することが待たれます。

Category:未分類

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2017/02/24(金)

ゲノム編集CRISPR/Cas9自宅実験キットが150ドル、蛍光発光ビール自宅実験キットが160ドル、日本へ発送可能で送料55ドル
CRISPR/Cas9 DIY experiment kit is available for USD150 and can be shipped to Japan for USD55.


「The Odin」という素晴らしいサイトを発見しました。このサイトはアメリカのバイオハッカーJosiah Zayner氏がバイオハッキングを世に広めるために開設したページです。このページではバクテリアを用いたCrispr/Cas9を用いるゲノム編集実験キット「DIY Bacterial Gene Engineering CRISPR Kit」150ドル、蛍光発光するように遺伝子導入したビール酵母を用いた光るビール作製キット「Genetically Engineer Any Brewing or Baking Yeast to Fluoresce」160ドル、既に蛍光遺伝子導入された酵母「PreEngineered Fluorescent Brewing and Baking Yeast」30ドル、遺伝子実験を自宅でするために必要な色々なものが含まれた「Genetic Engineering Home Lab lit」1095ドル(小型遠心機を追加する場合は+150ドル)などが売られています。嬉しいことに日本にも発送可能です(55ドル)。

 他に発光遺伝子のプラスミドベクター、各種の遺伝子実験用バクテリア(E.coli BL21、E.coli DH5a、HME63 E.coli)なども購入出来ます。

例えばゲノム編集DIYキットの中身は

  • LB Agar(バクテリアを培養するための寒天培地)
  • LB Strep/Kan Agar(不要なバクテリアが発生しないようにするための抗生物質)
  • Glass bottle for pouring plates(ガラスボトルと実験用プレート)
  • E. coli HME63 strain(ゲノム編集を行うバクテリア)
  • Inoculation Loops/Plate Spreader(バクテリアをプレート上に均一に引き延ばすための道具)
  • 10-100uL variable volume adjustable pipette(1uL increments)(微量の液体をはかり取るためのマイクロピペット)
  • Box of 96 Pipette Tips(マイクロピペットに装着して使う使い捨ての先端チップ)
  • 14 Petri Plates(使い捨ての実験用プレート)
  • Microcentrifuge tube rack(チューブラック)
  • Nitrile Gloves(保護手袋)
  • Microcentrifuge tubes(小型容器)
  • 50mL Tube for measuring(大きな容器)
  • Bacterial transformation buffer 25mM CalCl2, 10% PEG 8000 5% DMSO(バクテリアを遺伝子編集するための試薬)
  • LB Media for transformation recovery(遺伝子編集する時に溶液)
  • Cas9 and tracrRNA plasmid(ゲノム編集酵素Cas9と、CRISPRを発現するプラスミド(A))
  • crRNA plasmid(CRISPRを発現するプラスミド(B))
  • Template DNA(編集する遺伝子テンプレート)
 リンク先では詳細な実験方法が公開されています。確かにこのキットを使って自宅でゲノム編集を行う可能ですが、実際にこのキット行っている内容は、バクテリアに抗生物質「ストレプトマイシン」が効かなくなるようなゲノム編集を行う内容となっており、結果として観察出来るのは、通常は増えてこない抗生物質入りのプレートでバクテリアが成長しコロニーを形成するというもので、実験的にはちょっと感動得難いかもしれませんが、こんなに簡単に生命の設計図であるゲノムを編集出来るということを知るには良いかもしれません。

Category:バイオハッカー用試薬

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